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こいびとは小学2年生
【ロリ 官能小説】

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そーしつ-2


 はいどうぞ、とカウンターにコーヒーを置くと真正面に見える怡君さんのマゼンダの胸が揺れる。これで怡君さんの息臭が強かったらもう勃起が抑えられないところだけれど、ちょっと前に気づいたのだけれど怡君さんの息ってほとんど匂いがしない。疲れたときの琴美が9,普段の柚希ちゃんが7,しのちゃんの幼児臭い息臭が5くらいだとするとせいぜい2程度だ。ケアしているというよりももともと息臭がない感じだ。一緒にお酒を飲んだりしてもそのお酒の香りくらいしか息に乗ってこない。
 だからっていうわけでもないけれどこれまでのところ怡君さんにはまだ俺のオナペットになっていただいていない。すごくかわいい人だしチャイナドレスのスリットから覗く太腿とかをこっそり凝視したり軽く勃起したりもしたけれど、怡君さんを思い出してオナニーしたりはしたことがない。息臭もそうだけど体臭もあんまりしないから、ということもあるけれど、俺が怡君さんに対して感じている親しみが「女性」というよりも「お姉さん」みたいな感じに近いからかもしれない。29歳で3歳年上だし、俺に対する話し方にどことなくちょっと頼りない弟を叱咤するような感じがこもっていることもあるんだろう。

「だからお兄さんもどんどん会社に働きかけなきゃ。しのちゃんにいいところ見せてあげなよ」

 焼き上がったドリアとフォークとスプーンを並べてくれた怡君さんが笑いながら言う。暖かな息が微風になって俺の鼻に届くけれどやっぱり匂いはない。そのかわり柔らかそうで丸っこい胸のふくらみが至近距離で揺れる。うう、まずはこのおいしそうなエビドリアに全集中だ。

「すごくおいしいです」

「ほんと?これね、さおりさんから聞いたレシピのとおりやってみたの。さおりさんのセンスと私のテクニックの融合、だな。へへ」

 にっこりと笑う怡君さんの白い歯が眩しい。息臭フェチの性でついその歯並びを無意識にチェックしてしまう。すくなくとも中切歯や側切歯つまり前歯と、尖りが滑らかな犬歯はセラミックなどじゃない。不自然なホワイトニングの形跡もなく、しのちゃんの乳歯がもう少し澄んだような乳白色が照明を受けて光る。その中切歯表面を濡らす唾液と、俺の真正面でへへ、と笑いながら吐いた息の無臭とが不思議なアンバランスを生じさせている。そういえばまったくと言っていいほど息臭のないパーサーさんが社内にいるけれど、これって体質なんだろうかそれとも相当なオーラルケアの賜物なんだろうか。怡君さん体臭もあまり感じないし、まあ接客業だからいろいろ気を配って対策しているってのもあるだろうけど、やっぱ体質なのかな。
 しのちゃんと会えなくて、今日はタイミング的に琴美と作業がかぶる時間がほとんどなくて息臭も嗅げなかったし、麻衣ちゃんは大学のクラスメートとユニバーサルスタジオへ泊りがけで行っていて昨日からバイトを休んでいる。これで怡君さんが俺にフェロモン ―俺にとっては一にも二にも「匂い」だ― を(無意識にだけど)振りまいたりしたら今夜のオナペットは決定なんだけど、なんとなくそうならなそうな感じがする。
 エビドリアを食べ終わると、大学生らしいグループがどやどやと喫茶店に入ってきた。すみません団体なんですけれど大丈夫ですか。背が高くてがっしりした体型のいかにもラグビーでもやってそうな男の子が、外見に似合わずやさしい声で怡君さんに声をかける。はいもちろん、いまお席作りますね。パートの女性と一緒にテーブル席をお誕生会仕様に並べ替える怡君さんがちらっと俺を見て苦笑いした。忙しくなりそうなので会計を済ませ、駅前のファーストフード店が満席で軽い食事の場を奪われた大学生たちが次々にナポリタンだのドライカレーだのピザサンドだのとオーダーする声と怡君さんのちょっと申し訳なさそうな笑顔に見送られて喫茶店を出る。
 改札を抜けてホームに上がるエスカレーターに向かうと、乗り口に「点検中」の黄色いユニスタンドが立っていた。うう、階段かよ。まあたまには無精してエレベーター乗るか。エスカレーター乗り場のちょっと先、自販機の奥にあるエレベーターの呼び出しボタンを押す。指を離したタイミングと同時に、俺の左腕に誰かがぎゅっ、としがみつき、それに合わせて柔らかく幼い女の子の匂いがふわ、と鼻腔に漂う。

「あ、綾菜ちゃん……」

 ローズピンクのファーフリースを着てランドセルを背負った綾菜ちゃんが、俺の二の腕に頬を寄せるようにして抱きついている。思わずコンコースを見渡す。こっちを怪訝な顔をして見ている駅員や乗客はいない。

「お兄ちゃん久しぶりだね。綾菜ね、いま塾の帰り」

 ホーム階からゆっくりと降りてきたエレベーターのドアがのんびりと開く。綾菜ちゃんに引っ張られるようにして籠に乗り込む。またのんびりとドアが閉まると、せいぜい五人くらいしか乗れなさそうな狭い籠の中に綾菜ちゃんの甘く未熟な12歳の体臭が立ち込める。

「綾菜ね、お兄ちゃんに報告があるんだ」

 エレベーターが動きます、おつかまりください。自動放送のアナウンスがそう告げ、たっぷり拍を取ってもったいぶってからゆっくりと上昇が始まる。

「……え?」

「うふふ。綾菜ね……そーしつ、しちゃった」

 ぺろ、と舌を出した綾菜ちゃんの表情は、まるでつまみ食いを咎められたときのようにあどけない。

「そーしつ?……え?喪失、って、なにを……」

 言葉が続かないのは、まさか、と思い当たったからだ。左下で小学6年生のラクトン臭と少女臭い甘酸っぱい息臭を放つ、150センチくらいの身体を俺にぴったりと寄せている綾菜ちゃんが、意味ありげに微笑みながら続ける。

「だ・か・ら、しょじょ。綾菜、いっくんに処女あげたんだ」


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