第二十二章 香奈子様へ その1(エクスタシー)(画像付)-3
『竹内さんっ・・・ああ・・・竹内さんっ・・・』
夢遊病者の如く男を求めている。
媚薬の効果は絶大で香奈子の心さえも支配し、操っていた。
貞淑な妻の素顔は淫乱な仮面をかぶせられ、無残な形で洗脳されていく。
「わたしっ・・・わたしっ・・・」
記憶が蘇った香奈子は、握り締める携帯電話の画面に向かって叫んでいる。
「感じていたっ・・・ああ、そう・・・
感じていたのぉ・・・」
香奈子は拒否していた事実を受け入れた。
無理やり閉じ込めていた記憶は、その反動から増幅した刺激を呼び覚ます。
「ああああっ・・・」
涙を滲ませた両目が画面を追う。
『う・・・・ふぅ・・・ん・・・・むぅ・・・』
『おほぉ・・おお・・・ふぅ・・ん・・・』
重なる息と共に舌が絡み合っている。
『香奈子ぉ・・・・』
『竹内さん・・・・』
二人は繋がったまま、余韻を楽しむように互いの唇を貪っている。
『むふぅ・・・んん・・・・』
特に両手を男の首に廻し、引き寄せる香奈子の仕草は最高に淫靡に思えた。