秘密の社員研修A-11
乳輪をちろちろと小刻みに舐められ、時には吸われ、抱き留られている左手で背中をそわそわと撫でられている。
そして、袋の部分から丁寧に揉まれ、半ば固くなったペニスに指を触れられると、理央の頭はもう、佳織のことでいっぱいだった。
「ん、ん、本間……さん……」
「佐藤くんにされたこと、何度も思い出して……一人で、したよ。だから……乱暴したなんて、もう思わないで。確かに強引だったかもしれないけど、あれは、あたしにとって大事なことだったの」
ちゅ……ちゅ…と愛おしそうに胸元にキスを落とす佳織を見て、加奈子は思わず胸を高鳴らせた。
体だけではなく、相手の心をを解きほぐすようなその行為に、とても胸が熱くなる。
これが愛のある行為でないと言うなら、何だと言うのか。
「彼女からのお許しが出たんだから、今日はちゃんと楽しみましょう。あたしも、いっぱい感じたい。佐藤くんのこと」
「ホントに……?」
「ん、もう。どれだけ佐藤くんのこと大事だよって言えば気が済むの。言いすぎると、中村さん、嫌がるでしょう。嫌よ、あたし。中村さんに嫌われるの」
クスっとわらって佳織は加奈子を見る。
視線に気づいた加奈子は首を横に振って、口を開いた。
「佐藤くんのこと、知りたいから……見せて欲しい。嫌いにならないと思います」
理央は唇をくっと噛むと、意を決したように佳織の体を押し倒した。
「僕がまた本間さんのこと好きになっちゃったら、どうするの…?」
耳元に唇を寄せて、加奈子に聞こえないように問う。
加奈子へ、理央へ欲情した佳織の体には、耳に吹きかかる吐息さえ強烈な刺激だった。
びくん、と大きく体を震わせる。
「バカ。いつもそうやって、自分のこと責めるんだから」
ぎゅ、と佳織は理央の体を抱きしめる。
「今日は、あたしのこと気持ちよくして。理央になら、何されてもかまわないから」
ついに、佳織は「佐藤くん」ではなく「理央」と呼ぶ。
理性が削られた証。
先程理央が何を言ったのかわからなかったがーー加奈子はそれを感じ取って、目頭が熱くなる。
対する理央は、べろり、と佳織の左耳を舐め上げた。
「く、ぅ……んっ」
佳織の唇にキスをしない代わりに、佳織の耳に幾度も唇を寄せる。
「ん、んんっ、耳、そんなにっ……」
耳たぶから、レールのようになった軟骨の辺りまで、ゆっくりと舌先を動かす。
そして耳の穴に差し入れ、なるべく唾液を出さないように配慮しつつ、舌先でくるくると舐める。
「は、ぁっ……んん、も……ぉ、理央のたくさん、舐めて……したくなって……たんだから、あんまり焦らされる……とっ……」
「僕になら何されてもいいんでしょ。もう、我慢しない。止められないよ、本間さん。いっぱい舐めたい」
首筋に唇を這わせて、舐め上げて、時には強く吸うようにする。
痕をつけたくなる衝動に駆られるが、何とかそれを抑える。