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カルト教団
【ファンタジー 官能小説】

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カルト教-19

「そんなもの、あるの? 全てはバランスじゃないの、誰でもやり過ぎればやられる。私だって教祖が痛めつけられるのは仕方がないと思うわ、でも殺さないで」
「殺さない。でも死ぬよ。あたしは遅らせてるだけで、止められない。それに呪いを使わせ、それを実行したウイッチは死をもってつぐなうしかないよ。残念だけど、生きたとしても教祖は人の罰を受けなければならない」
「じゃあ、あのドウツという男はどうなのよ」
「それは人の罰だよ。魔女のかかわることじゃない」
「あの」カザミが割り込んできた。「わたしがやればいいんですね」
「やれるというの」
「妹のように殺されるわよ。今は逃げなさい。もっと力を付けてから考えなさい。門を出て右の陰に入ったところに私を乗せてきたタクシーが待たせてあるわ」
「教祖をいっしょに運んでも?」カザミはいい子だ。
「これだけの血が流れてるの、諦めなさい」人間にはどれだけあるのかと思うほどの血が流れ出ていた。
それを嫌がりもせず、カザミが顔を寄せてきた。
「あなたと同じように、この人たちは私を助けようとしてくれました。私はこの人たちがうそを言っているようには思えません」
≪心地良い≫ ほおに手をはわせてくれる。
≪おまえはこの子たちを信用するというのか、私は最後までだれも信用できないのか≫
「教祖様」
≪私は、まだまだ小さいな。もっと弟子としているべきだった。
私は先人たちの残してきた魔法の書を、隠したままここで途切れさせることもできた。
それとも私は次へ引き継ぐための通過点だったのか。
すべては新しい世代の子に任せるのが正しいのかもしれない。この世が良くなるのも、悪くなるのも、この子たちが決めればいい≫
「鍵は首だ。点をつなげ」
「ありがとう教祖様」
「私も、ドウツを許しませんよ」カザミが言う。
≪お前の人生をそんな方に向けないでくれ≫ 「お前にも線をやりたかった」
人は大きな[点]に目がいきやすい。だが、大切なのは[線]なのだ。
≪ 多少曲がったって
多少かすれたって
[点]をつなげば
[線]は続く ≫

「ねえ、魔女、私はドウツからあなたを救ったでしょ。私を救って
「でもこの人は生き返らないよ。もう消えるの」
「私は、妹の代わりになるわ。
この人の物を大きくして。他はどうでもいい」


体が冷えてきた。
股間だけが妙に暖かく包まれる。
カザミが腰を振り、上下を繰り返していた。
≪そんなことで間に合うのか、そんなことを神は許すのか≫


点がかすれてきた。
カザミのあえぐ声が聞こえる。だがもう、かすかだ。
突然、愛する魔女が口付けをした。「さあ渡しなさい」


私は大きくはね、神の糧を注ぎ込む。
カザミが喜び、そして嘆きに変わった。


もっと強く抱いていてほしかった。




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