山田屋敷〜第一夜〜-6
湧き出てきた蜜のお陰もあり抵抗もなく源二郎自身がすっぽりとお江の中に収まり、互いの下腹部の繁みが密着し擦れ合う。
お江は両足を源二郎の腰へと巻き付け両腕を頭の後ろに回した。
鼻と鼻とが触れあう距離において、互いの鼻息と肌の温かさが直に感じる。
「いかがでございますか、源二郎様・・・・」
「これは・・・何と・・・・」
女体と繋がることで伝わってくる独特の心地好さ、そしてねっとりした襞の動きがもたらす快感は、指を差し入れていた時よりも下腹部全体に伝わる感触はより強いものだった。
それを意識した途端、不意に源二郎の内側から言葉にできない衝動が沸き起こる。
思わず呻きのような声をあげるや、源二郎はお江の唇を自らのそれで塞ぐと同時に激しく腰を前後させ始めた。
お江も両手両足の力を込めながら、先程以上の激しさで源二郎の舌を千切れるくらい吸い上げつつ、彼が繰り出す突きを受け止める。
衝動に任せた突きに技巧の欠片もないが、若さに任せた突きの早さは変わることなく、お江の中を縦横無尽に暴れまわる。
お江も当初の筆下ろしのつもりで見せた余裕が次第に失われていき、自分自身がいつしか源二郎との交わりに没頭していった。
暗闇の中を互いの肌と肌がぶつかり合い、荒い息遣い、そして寝床がずれ畳が軋む音が断続的に響いていた。
額にじんわりと汗が浮かぶ中、お江との口付けに没頭しつつ、まるで別の生き物のように腰は動き続ける。
源二郎にとっては初めての交わりであり、本能のままにお江を求めても彼女の躰の味を堪能するくらいの余裕はない。
そして彼女の鍛えられた肉体の動き、腰のひねりが彼を締め上げ早くも限界に導くことになった。
「ンッ・・・・んはぁっっ」
下腹部から伝わってきた吐精感に、源二郎は後先考えるゆとりもないまま、
お江の身体の奥に深々と突き立てていた。
「・・・・ううっっ」
そのまま噴き出した源二郎の熱が断続的にお江の中に広がっていく。
小刻みに腰を震わせ吐き出し続ける源二郎に呼応するかのように、お江もしっかりと彼の腰を締め上げながらも、彼の全てを受け止めていた。