登校というデートから-4
「えー……?」戸惑いながらも、かがみチャンは笑いながら身体を揺らした。
ぼくは、かがみチャンを抱く手を太ももに移した。その太ももを強く両側から押さえると、かがみチャンの身体を揺らした。
「……ね、きゅう太くん。どうしたの?」
「これ、すっごく気持ちいい……これまで、こんな強い気持ちよさがあるって知らなかった……」
「あ、そうなの……」
と、かがみチャンが言ったとたん、ぼくはその強い気持ちよさをカタチにしてしまった。
「え、なに?何これ…… 白いオシッコが出てきた……」
鏡を見ると、かがみチャンの身体に白いしずくがいっぱい垂れている。
「かがみチャン……よごしてごめんね……。ごめんついでに、もうちょっとよごさせてね。」
ぼくは膀胱をゆるめた。チンポの先からまっすぐなきらめきが飛び出して、かがみチャンの胸に当たって流れおちた。
「あ、これ……」かがみチャンの笑顔が鏡に映った。「これ、フツーのオシッコだ……」
ぼくはかがみチャンの胸のあたりをなでて、白い液を指先につけてかがみチャンに示した。
「これは、かがみチャンが好きだっていうしるしのオシッコなんだ。」
説明になってない説明だった。
「あ、」かがみチャンは顔をあげてぼくを見た。「きゅう太くん、わたしが好きなの……?」
「初めて、かがみチャンが手をつないでくれた時から好きだったけど?」
「よかった……」かがみチャンはぼくにどっしりもたれた。「わたし、決まりだから仕方なしにわたしといっしょに学校に行ってくれてるのかと思ってた……」
「こらこら、かがみチャン。」ぼくはかがみチャンの肩に唇を寄せた。体温にあたためられたオシッコにおいが心地よくただよってきた。「仕方なしに、オシッコに付き合ったりしないよ。」
それをきっかけに、ぼくの家に他のひとがいなくて、かがみチャンと遊べる時を見つけては、二人バスルームの鏡の前でオシッコを出しあうようになったんだ。
○
ぼくがc学一年生に、かがみチャンが二年生になって、秋。
もうかがみチャンといっしょに登校はしなかったけど、隣接しているs学校とc学校との「合同発表会」でのことだった。
ぼくの所属するクラブが「鏡を使ったトリックアート」なんて展示をしてたところに、かがみチャンが通りかかった。
「あ、きゅう太くん、きゅう太くーん!」
かがみチャンはぼくに抱きついてきた。そして、後ろに立っている女性をぼくに紹介した。
「わたしのママのママよ。」
どうやらかがみチャンは、彼女の前では「バアちゃん」とは言わないらしい。
たしかにそう呼んではならないと思わせる、ちょっと迫力ある眼力の女性を見てぼくはヤバいものを感じた。
女性は腕を組んで、ぼくをにらみつけながら言った。
「ずいぶんウチの孫娘(マゴ)がなついてるけど、あなた、孫娘のボーイフレンドかカレシなの?」
ぼくはガチガチになって答えた。
「いえ……、そういうあらたまった存在ではありません。」
【おしまい】