登校というデートから-2
そして、夏至が近くなったころだった。いつものように手をつないで登校してると、かがみチャンがにぎっていた手を引っ張って言った。
「きゅう太くん……わたし、オシッコがしたい。」
ぼくは困った。
そのへんに公衆トイレなんかないんだ。
でも涙目になって腰をムズムズさせているかがみチャンを見ると(あそこしかない……)と、自分たちがこっそりオシッコする時にもぐりこむ、団地の壁のカゲに連れていった。
「ぼく、ここでひとが来ないように見張ってるから、早くオシッコして!」
「わかった……ありがとー。」
かがみチャンは制服の短いズボンをずらせてしゃがんだ。
ぼくは……見張ってるつもりだった。だけどチラッとかがみチャンのいる方を見て目が釘付けになった。
ぼくは、かがみチャンが壁に向かってオシッコするものだと思ってた。でもかがみチャンは、壁に対してほぼ直角の体勢になってオシッコしてたんだ。
かがみチャンの股の直線がかなり見える。そしてその直線を広げんばかりにオシッコが流れてくる。
(あのへんか…… あのへんにオシッコが出る穴があるんだ……)
そのオシッコの勢いが弱まり、数滴のしずくを経ておさまった。かがみチャンの前の地面には空の雲をうつす「池」ができていた。
「ありがとー」と言ってぼくのところに来たかがみチャンに、ぼくはウェットティッシュを手渡した。
「ま、気休めにふいておこうね。」
「はーい!」
でも、ぼくはかがみチャンが手をふいたウェットティッシュをこっそり隠して、学校に着くが早いか校舎のカゲにかくれて、そのウェットティッシュをチンポに巻き付けてオナニーをしてしまった。
(これが……これがかがみチャンが……オシッコしたあと手をふいたティッシュ……)
そう思うだけでぼくの手は激しく動いた。そして初めて学校の中で、ティッシュを白く汚してしまった。
それから時々かがみチャンは、登校の途中でオシッコをすることがあった。
はじめは見張りだけだったぼくはある日、オシッコをはじめようとしてるかがみチャンの横にしゃがんだ。
「ぼくも、オシッコして行こっと。」
そう言ってチンポをつまんで、壁めがけてオシッコを飛ばした。かがみチャンはチンポからオシッコが出るのを見るのは初めてだったようだ。
「あれ、きゅう太くんは立ってオシッコしないの?」
「うん。トイレが汚れるから家では立ってしないんだ。」
「じゃあ今度、立ってオシッコして見せてね。」
「……わかった。」
それからたびたび、ぼくとかがみチャンは登校の途中に連れションするようになった。