「おそるべし出会い!」-3
気がつくと私はベッドの上にいた。でも私の家じゃない…。ふと今までの出来事を思いだし顔が真っ赤になった。よく見ると私はシャツを着ている。しかもメンズ物のようでかなりダボダボだ。起き上がって私はこの家を詮索してみることにした。ドアを開けるとリビングが見えた。誰かいるみたい…!行ってみると豊だった。げっ…!!リビングに入ろうとためらっていると洋平が私に気付き手招きした。おそるおそる入ると豊が
「ごめん!本当にごめん!まじでごめんね」
な〜んて謝ってきた。戸惑っていると洋平が
「俺らこず美ちゃんのこと拉致ってレイプまでしたじゃん?だけどコイツがこず美ちゃんに惚れちゃったみたいなんだ。ず美ちゃんはイヤな思いしたしコイツもこず美ちゃんと付き合おうとかそーゆーこと考えてないし、俺ら反省してる!だからできたら警察沙汰にしてもらいたくないんだけど…」
すごい勝手なこと言ってるのはすごいよくわかったけど、なぜか許したくなった。なんでだろう…?惚れてるって言われたからかな?
「俺は、ホントはやりおわったらこず美ちゃんのことどっかにおろして逃げようと思ってたんだ。だけど豊が初めて会った時から一目ボレしてたみたいなんだ。あの出会いは俺らとさくらが計画してたことなんだけど、こず美ちゃんはつまんなそうだったじゃん?だからどーしてもコイツ振り向かせたかったみたいで無理矢理拉致ったんだよね。あとはコイツが我慢できねーでやっちまったってわけ。まぁそれをみて俺も面白がってたし、さくらもあの時はちょっと調子乗って演技してたみたいだし。キミには悪いことをした!ごめん」
洋平の話を聞いて胸が熱くなった…そんなに私のことが好きなんだ。私は
「いいよ、警察にも言わない!許したげる。だから一つだけお願いを聞いて欲しいの…」
そう言ってみた。
「俺ら何でもきくよ、何?」
豊が言った。
「責任とって私と付き合ってよね、豊さん!私のあんな恥ずかしい姿をみて、しかも私のこと好きとか言っちゃって超調子こいてるけど、私だって豊さんに惹かれてたみたいだし…それに…。車の中で一度も私にキスしなかったのは、私のことを思ってでしょ?それにアイマスクをはずさなかったのも、今行われてる行動をみて私がショックを受けないようにでしょ?そんな優しい人に私が惚れないはずないじゃない!」
豊はそれを聞いて顔を真っ赤にした。私も真っ赤にした。
それから私たちは付き合い始めた。私にとって出会いは最低で、運命もクソもないものだったけどー、出会ってからスタートした新しい私の人生は最高だよ!だって私はあんなにすてきな人に大事にされてるんだもん。こーゆー出会いも、ま〜ぁいいよね?
早く彼とファーストキスしたいなぁ
おわり。