7 デザイン事務所の人-1
この頃、サチは六本木にある某WEBデザイン事務所に転職していた。
このデザイン事務所を紹介してくれたのが天野雅也だった。
天野はこのデザイン事務所で副社長の地位にいた。
天野はサチより2歳年上の妻子持ちだった。
天野との出会いは3か月前に遡る。
3か月前。
サチはネットの掲示板を見ていた。
「愛人募集」
そんな書き込みがあったのを見つけたのだ。
今回も興味半分にその掲示板に書き込みをしたサチだった。
翌日、掲示板に書き込んだ時の返事が来ていた。
「写メ送ってくれませんか?」
そう書かれてあった。
サチは自分の写メを送った。
「可愛いね。実際に会ってみたいから食事にいかないかい?」
「はい、行きます。食事楽しみにしています」
サチはそう書いて返信したのだった。
会う当日。
サチはいつものようにピルを飲んだ。
サチは黒いミニスカートに黒のフリルが付いたブラウスにジャケットを羽織っていた。
足元はお気に入りのピンヒールだった。
落ち合う場所は横浜駅だった。
横浜駅の市営地下鉄の出口付近でサチは天野が来るのを待っていた。
暫くすると、グレーのスーツを着た痩せた男性がやってきた。
「鮎川さん?」
「はい。天野さんですか?」
「そうだよ。じゃ、行こうか?」
二人はそんな会話をすると天野が予約した日本料理屋へと向かった。
店に着くと二人は個室に通された。
横浜駅の側だとは思えないほど静かな場所にその店はあったのだ。
食事はランチのコースだった。
サチは天野からお酒を勧められた。
昼間から飲むのも気が引けたが、せっかくの誘いを断るのもなんだろうか?と思いお酒を少しだけ頂くことにした。
料理がどんどん運ばれてくる。
「天野さんはどんなお仕事してるんですか?」
「今はデザイン会社で働いてるよ」
「そうなんですね」
「実はね、3年間僕と仲良くしてくれていた女の子が今年結婚することになってね。それで新しい子を探していたんだよ」
「その子って愛人ですか?」
「そうだね。愛人関係だったね。1か月20万のお小遣いをあげていたよ。結婚祝いに椅子が欲しいっていうから椅子を贈ってあげたよ」
そう言うと天野は笑って見せた。
本当に愛人関係があるとはサチは思っていなかった。
それも1か月に20万とはかなりの金額だと思ったのだ。
桜木との関係では、最終的には愛人ではなかった。
今回は本当に愛人なのだと感じたサチだった。
二人は運ばれてくる料理を楽しんだ。
サチはちょっと昼酒で酔っぱらってしまった。
二人は食事を済ますと店を出た。
そしてラブホ街へと歩いて行った。
平日のラブホ街は人が少なかった。
天野は少し高そうなホテルを見つけるとそこに入っていった。
サチも後から付いて入っていった。
天野は手慣れた手つきで部屋を選んでいった。
休憩で7000円はかなり高いと思ったサチだった。
ルームキーを手渡されエレベーターに乗り込む二人。
部屋のキーを開け、先にサチが中に入った。
部屋はとても広かった。
キングサイズのベッドと広いバスルームがあった。
バスルームは全面素通しのガラスだった。
天野は部屋に入るとスーツのジャケットをハンガーに掛けていた。
サチは椅子に腰かけていた。
天野が話しかけてきた。
「1か月どれくらいの金額がいいの?」
「え?金額ですか?」
「うん」
サチは即答できなかった。
「いくらでも構いません」
サチは答えた。
実際、サチは金額などどうでも良かったのだ。
「じゃ、前の子と同じの20万でどう?」
「え?そんなにたくさんですか?」
「ああ、構わないよ」
天野はそう言いながら笑って見せた。
「それより、相性はどうかな?試してみないとね?」
そう言うと天野はサチを後ろから抱きしめてきた。
「ベッドにいこうか?」
天野が耳元で囁いてきた。
言われるがままサチはベッドに行った。
そこで押し倒されたサチだった。
天野がキスをしてきた。
それはとてもいやらしい感じのキスだった。
天野は舌をサチの唇に這わせて舐めてくる。
キスが終わると今度はサチの手の指を舐めてきた。
サチの指を天野は自分の口の中に入れて舌で転がし始めた。
サチはドキッとしたのだ。
手の指がこんなに感じるとは思っていなかった。
天野は指を舐めながらサチの乳房を揉んでくる。
ブラウスのボタンを器用に外していった。
ブラウスの前を開け放つと、ブラのホックも器用に外していった。
天野の手はサチのスカートの中に入ってきた。
パンティをちょっと乱暴に脱がしていく。
サチは身体が熱くなるのを感じていた。
身体の中央から熱さが込みあがってくる。
天野はワイシャツを脱ぎ捨てた。
スーツのズボンも脱いでいった。
サチは半分洋服を着て半分裸になった乱れた格好になっていた。
そんな姿を見て天野は興奮しているようだった。
天野はおもむろにサチの脚を大きく開くと大きくそそり立ったペニスを入れてきたのだ。
「あぁっ!ん、、、」
サチから苦悶の声があがる。
サチは顔をゆがめた。
そのゆがんだ表情を見ると余計に天野は興奮したようだった。
ペニスがサチの身体の奥深くに突き刺さっていた。
「身体の相性はいいみたいだね…」
そう天野が耳元で囁いた。
サチは身体を突かれる度に声を上げた。
その部屋の天井には鏡が全面に張ってあった。