第十章 残酷な風景(画像付)-5
「上品そうな顔をして・・・
最初から俺を誘っていたんだろう?」
「ああ・・そ、そんなぁ・・・」
「その証拠はここに全部映ってるぜ・・・」
「ああっー・・・」
「フフフ・・・ハハハハハ・・・」
竹内が大きな声で笑うのを圭子は悔しく聞いていた。
(やっぱり、何かある・・あの携帯電話に・・・)
圭子はキッとした表情で男をにらみつけた。
母に憤りを感じていたが、それ以上に竹内に対して怒りがこみ上げてきていた。
(多分、無理やり犯した後で
ママを脅したんだわ・・・
可愛そうなママ・・・)
「許せないっ・・・」
思わず叫んだ時、竹内の顔がこちらを見た。
「ヒッ・・・」
慌ててドアの影に隠れたのだが、少女の全身に恐怖が走り、震えが止まらなかった。
一瞬の事であったが、睨みつけた目は野獣のような迫力を感じたからだ。
恐る恐る覗いてみるとまだ、こちらを見ている。