第十章 残酷な風景(画像付)-4
「どうだ、毎日見ているか?」
竹内は手に取った携帯電話を香奈子の前にかざした。
「ああっ・・・」
一瞬、顔をしかめた母の顔が真っ赤に染まる。
「い、いやぁ・・・」
「おおっ・・・こ、こんなに締め付けて・・・
やっぱり、興奮するのか?」
男はからかうようにして、よけようとする香奈子に無理やり画面を見せている。
曇った声が微かに聞こえるのだが、圭子には何が映っているのか分からない。
「はぁっ・・・はぁっ・・はぁっ・・・」
その内に、母は観念したのか、かざされる形態電話を見ながら息を乱し始めていた。
「あああ・・・い、いやぁ・・・」
苦しそうではあるが、明らかに興奮が高まってきているように見える。
「い、いやらしいっ・・・ああ・・・
いやらしいっ・・・わたしぃ・・・」
携帯電話を持つ男の腕に指を絡ませ、食い入るように見つめている。
「そうだ、淫乱なんだよ・・・お前は・・・」
竹内が耳元で囁いている。
「ううっ・・・」
その声に圭子も反応する。
痴漢された時の感覚が蘇る。