続・風祭〜reunion〜-14
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―――――室内の照明が切られていても、目が慣れてくれば漆黒の闇の中でも、人や物の輪郭はぼんやり見極めることができるようになる。
ベットの掛け布団を剥ぎ取られた後にシーツを張られたマットの上に仰向けに横たえられながら、三重子は見慣れているはずのゲストルームに視線を動かしていた。
事前にカーテンもされているので、外の星明かりも室内に入ってくることはない。
―――――――ベットに大の字で横たえられた後も三重子は全てを小谷に任せていた。
だから闇の中から延びてくる手が三重子のブラウスのボタンを上から外し、
或いはベルトを緩めてスカートをスルスルと足元に下ろしていく中でも、
ただただ声を漏らさないようにするだけで、寧ろ小谷の所作に協力すらしていた。
「声を我慢しないで・・・・貴女の声が聞きたい」
自らの下腹部でショーツ越しに感じる小谷の生暖かい吐息に、
三重子は顔を持ち上げて足元の闇の中に動く黒い輪郭を見つめる。
「そんな・・・・我慢だなんて」
彼女の次なる言葉も、
自らのショーツ越しに小谷の唇が吸い付いた時に途切れさせられる。
「ずっと、ずっと待っていた・・・・・三重子さんと、こうなるのを」
声ならぬ声を上げ、頭に添えられた三重子の両手に構うことなく、
いつしか小谷の舌は三重子のショーツをずらし、繁みの中に籠る香りを吸い込みながら繁みの奥から滲み出る蜜を吸い上げていく。