第十五章 並んでフェラチオ-3
「ンフフ・・・」
映見も僕と同じように感じたのだろうか、嬉しそうに愛撫を続けていく。
きっと、夫である僕に見られながらする淫靡な行為に、興奮しているのだろう。
その証拠に舌でペニスをなめ上げながら、視線は僕の方を見つめたままなのだから。
「え、映見ぃ・・・」
思わず漏らした僕の声が合図かのように、大きく口を開けた妻がコックを飲み込んだ。
「んふっ・・んふっ・・・ふっ・・・
んふっ・・んんっ・・・」
桜さんと同じように唇を歪ませ、コックが滑る度に頬がへこみと膨らみを繰り返していく。
映見の両目は閉じられ、まつ毛でカーブを作っている。
妻の視界から僕は消え、目の前の男への愛撫に集中しだしたのだ。
「ああっ・・・いいっ・・いいっ・・・
映見さんっ・・・映見さんっ・・・」
新藤さんの妻の名を呼ぶ声に、僕の対抗心がムラムラとわいてくる。
桜さんも同じ気持ちだったのか、僕と目が合うと白い歯をこぼした。
ウィンクしたように見えたのは錯覚だろうか。
チュッと僕のペニスに唇をあてたかと思うと、キスを繰り返し始めた。
小刻みな快感が電流のように僕の身体に走る。
「んふふ・・・感じてぇ・・裕太さん・・・」
熱い息が囁きと共にペニスに降りかかる。
桜さんの美しい顔が僕のグロテスクなコックを愛おしそうに愛撫してくれている。
そのギャップが、嬉しさと共に興奮を僕に呼ぶ。
「はあぁ・・さ、桜さん・・・」
僕はわざと絞り出すような声で、パートナーの名を呼んだ。
隣の妻と、その相手の男に聞かせるために。