第十五章 並んでフェラチオ-2
「おおおっ・・・おおっ・・おほぉ・・・」
新藤さんの絞り出す声が聞こえた。
黒縁眼鏡のレンズ越しに閉じた目のカーブが見える。
快感に口をあけ、荒い息を吐いている。
「おおおっ・・え、映見さんっ・・おおっ・・・」
愛撫されている黒髪を押さえる手が震えている。
「んふぅ・・・んん・・んんっ・・・
んふっ・・んふっ・・・」
コックをなぞる唇がリズミカルに上下していく。
「ああっ・・おあっ・・・あっ・・・
あっ・・・あっ・・・」
新藤さんの声が、それに重なる。
快感がこみ上げるのだろうか、両手の指が映見の頭をギュッとつかむのが分かった。
まるで僕の妻に犯されているように見える。
「あふぅ・・ふぅ・・・」
一通り味わったのか、映見は唇からコックを解放した。
それでも愛撫はやめていない。
新藤さんを見上げながら、舌を這わせている。
「おおぉ・・す、すごいよ・・・映見さん・・
凄く、気持ちいいよ・・・」
愛おしそうに妻の頬をなでる男の呟きが、僕の嫉妬心を煽る。
視線が合った映見は、僕に向かって微笑んだように見えた。
舌を伸ばし亀頭をなぞっていく。
「ああっ・・・・あっ・・・」
意図的ではないかと疑うほど、新藤さんの声が大きくなった。