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安倍川貴菜子の日常
【コメディ 恋愛小説】

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安倍川貴菜子の日常(4)-8

「エドさんは本当にデリカシーがないでし!正にセクハラ大王でしよ」
「んだとー!こっちもそれなりに気を使ってるのにその言い草はなんだ!」
顔を真っ赤にし思考がフリーズしてる貴菜子を余所にチョコとエドが「う〜っ!!」と唸りながら睨み合いを始めたのだった。
そしてチョコとエドが今にも取っ組み合いのケンカを始めそうなところで数冊の本を持った護がリビングに戻ってきた。
「お前ら何やってんだ?」
「護はちょっと黙ってってくれ!今、コイツとお互いの意見の相違を実力行使によって解決しようとしてんだからよ」
「そうでし!この問題は使い魔の問題でしからいくら護さんでも首を突っ込まないで欲しいのでし」
リビングのテーブルの上で睨み合うチョコとエドに「あんまり散らかすなよ」と護は注意だけするとソファーに座ったまま未だにフリーズしてる貴菜子に声をかけたのだが、その瞬間「ひゃあ!?」と悲鳴を上げると我に返り目の前にいる護を見て動揺しだしたのだった。
「ど、どうした安倍川。俺、何かしたか?」
「ううん、なんでもないよ。ちょっと考え事してただけだから。変な声上げちゃってごめんね…」
「ああ、まあ良いけど…。それで勉強はダイニングでやろう。ここは今取り込み中みたいだから」
護がリビングのテーブルを顎で指すと既にチョコとエドの小さな戦いが始まっており、貴菜子が止めようとしたところ護が「ほっておけば良いよ」と一言だけ言うと貴菜子をダイニングに行く様に促した。
こうして貴菜子のサンタ手伝いとしての勉強が始まり、それは夜まで続くのだった。


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