惨虐な連鎖-16
作品として売られるなら、それは不特定多数に観られる℃魔ナもある。
夏美は既に売られ、そしてこれから彩花と唯が商品にされる。
運転免許証をカメラに向けたのは、テレビなどで報道された時の本人確認の為……。
唯は怒りを覆わんとするほどの恐怖を感じるようになっていた。
(やめろ…ッ!や、やめろおぉッ!)
逆さまの景色に、次々と入れ代わる男の姿が現れる。
まるで同じ便器に用便をする、公衆便器のような扱いだ。
(せ…誠…ッ……誠也…ッ)
何人もの強姦魔に辱められたこの身体は、もう姦されたも同然。
まだ子宮内に射精されていないだけで、それのみで綺麗≠ニは言えまい。
『唯先生よお、一回りしちまったぜえ?クククッ……お気に入りのおチンチンは見つかったか……なあッ?』
「ん"う"ッッッッ」
一番のデカブツ≠ノいきなり貫かれ、唯の蜜壺は窒息に震えた。
乱暴な男は唯の頭髪に手を伸ばすや指を絡めて握り、華奢な身体を弓形にさせて股間を殴打してきた。
「ぐあ"ッ!!があ"ッ!ん"がッッあ"はあッ!?」
喉笛から口まで真っ直ぐになった身体は、絶叫と化した喘ぎを拡散して唇を震わせる。
(……こ…殺し…ッッ)
唯の目に残酷過ぎる物が飛び込んできた。
それは夏美の情報提供を募る《ビラ》だった。
[探しています]の文字が痛々しいその紙は、段ボール紙に貼られてプラカードのようになっている。
その上段の隅には、紙縄が結えられて何かに掛けられるようになっていた……。
「や…めろおッ!!こ、こんなコトしてッッ…バカやめろおッッッ!!!」
夏美の捜索ビラは、担任教師の首に掛けられた。
そしてそれを掴み取られぬよう、二人の男が唯の両手を掴んで引いた。
これまでの苦悩も哀しみも、その全てを侮辱する惨虐な仕打ちに、唯は堪えられずに発狂した。
「か、カメラッッ…ん"があ"ッ!?みッ皆んな殺してやるうぅッッッ!!!」
自責の念に押し潰されて希望を失い、不登校になってしまった里奈。
明るい笑顔が消え、厳しい表情しか出来なくなった彩花。
そして夏美という愛娘を突如として奪われてしまった両親。
人の心を嘲るだけでも言語道断だというのに、この侮蔑極まるプラカードを唯の首に掛けて《姦す》など、精神の殺人である。
『早く《訴えろ》よ唯先生〜。カメラの向こうにゃ夏美のDVDを買ったお客様がいるんだぜえ?何か知ってるかもしれねえからさあ』
「ゆ、許さないぃッ!!人のッ人の気持ちを何だとッ……い"ぎぃ"い"ッ!!」
『へへッ!購入者A様からのコメントです。
{夏美のDVDはクソつまらないから一回しか観てません。最悪でした。もう観ません}こりゃあ望み薄かなあ?ウッヒッヒ!』
男共は昨日の活動を見ていた。
誠に真剣に、追い立てられるように切迫していた言葉や行動に、いかに夏美という少女を思っているのかを感じていた。
『クククッ!なあ彩花ぁ、テメェも一緒に訴えろよお。もう一回なっちゃん≠ノ会いたいんだろぉ?』
「ッッッッッ」
椅子の拘束を解かれた彩花が、二人の男に引きずられてきた。
もはや空手の突きも蹴りも繰り出せる状態ではない彩花は、マットレスの上に放られるや制服を脱がされ、後ろ手に枷を嵌められて頭髪を掴まれた挙げ句、無理矢理に立たされた。
『良かったなあ彩花ちゃん、こんなトコロ≠ナビラが役に立ってなあ?』
「ぶぷぷう"ぅ"ッッ!」