ずるい-16
彼女を強く抱いた。
髪に触れながら、キスをした。
耳を撫でた。
色のある声が零れた。
彼氏に事細かに俺とのことを話してセックスしたのか? と訊くと、した、と返された。
今日のことも言うのか? と尋ねると、たぶん、とレミは答えた。
私は激情にかられ、彼女を素裸にし、足を舐めた。
彼女の腰が揺らめいた。
足に力が込められた。
エロティックな絵ではあるが、こちらの下半身は反応を示さなかった。
脚を大きくひらかせた。
蛍光灯に、彼女の濡れが光った。
そこへ顔を寄せた。
レミの薫りがした。
舌を左右に揺さぶった。
それだめ、と声があがった。
それでも、やめなかった。
いく、いちゃう、と言って彼女は果てた。
私はベルトを弛め、反応していないペニスを露わにした。
レミが口を寄せてきた。
それでも勃たない。
彼女がいくら頑張ってもそれは変わらなかった。
私はレミの部屋を後にした。
それが最後だった。