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先輩のセカンドバージンは僕のもの
【熟女/人妻 官能小説】

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先輩は僕のもの-1





「ん……」

鈍痛。

ぐらぐらする。

気持ち悪い。

うっすらと目を開ける。明るい。
いつもと違う枕の匂いがした。

ゆっくりと起き上がる。布団がかかっていた。

「ん。起きた…?」

視線の先に女性が見えた。
だが、メガネを外しているからぼんやりとしか見えない。
手探りでメガネを探し、ローテーブルの上にあるメガネをかける。

「中村さん…?」

カラカラに渇ききった口の中から、何とか声を出した。

視線の先、キッチンで洗い物をしているらしい加奈子が見えた。

「あの、僕……?」

キュッ、と蛇口をひねり、きつく締まる音がした。
冷蔵庫を開け、そこからスポーツドリンクを取り出すと、上下セットアップのグレーのパーカーと細身のジョガーパンツを履いた加奈子が近づいてくる。
布団の上に膝をついて、スポーツドリンクを手渡される。

「亨くんが、飲んでって買ってきてくれたよ」

「亨……」

何故ここにいるのか記憶がない。
加奈子からそれを受け取ると「ありがとうございます」と呟いてごくごくと飲む。
心配そうな顔をする加奈子が口を開いた。

どうやら加奈子によれば、理央は店で潰れてしまったらしい。
何とか亨が理央を起こしたものの、酔いつぶれた理央を見るのは初めてで、寝ている間に吐いて喉を詰まらせたりしたら大変だということで加奈子に連絡をした。
加奈子は酒などを飲んでいなかったため、車で迎えにきてくれ、理央のことを加奈子の家まで亨が運んでくれたとのこと。

「で、亨くんもついでに送って、ちょっと前に帰ってきて、明日やっちゃおうと思ってた洗い物したとこ。今一時くらいだね。まだ気持ち悪いでしょう。明日家まで送るからゆっくり寝てて」

「すみ……ません」

「いいの。亨くんが、佐藤くんには親戚だって話したよって言ってた。柚木が佐藤くんのこと話しちゃったって、亨くんから聞いたでしょう?亨くんには、佐藤くんが部屋に来たこと知れちゃったし、真っ先に頼っていいと思ったんだろうね」

加奈子が微笑む。
まるで、昨日の理央の乱暴な行為などなかったかのように。
理央はぎゅっと唇を噛んで「トイレを借ります」と立ち上がった。

ふらふらしながら用を足し、手を洗っていると、洗面台には以前使った使い捨て歯ブラシが、加奈子の歯ブラシの横に立ててある。
理央は歯磨き粉を借りて、アルコールのせいでカラカラになった口腔内の中にブラシを放り込む。
自分がまた来てもいいように、捨てないでいてくれた。
ただ捨てるのが面倒なだけだったかもしれない。
だが、今はたったそれだけのことが、昨日の行為を考えれば嬉しかった。


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