先輩は僕のもの-3
「お布団入ろ?」
加奈子に言われるがまま、二人ですっぽりと布団に収まる。
お互い体を横向きにさせて、見つめ合う。
しばらくして、加奈子が再び理央の首筋に舌を這わせ出した。
理央はここに着いた時にはカーディガンを脱がされていたらしく、自宅から着てきたTシャツにジーンズ姿だった。
「ん、んんっ」
「佐藤くん、敏感なんだね」
「ち、ちが……中村さんの舌が……」
「舌がなあに」
はあはあと荒い息継ぎをしながら、理央はぎゅっと目を閉じる。
「首に……キスされるだけで、やばい」
「そうなの…?」
ふふっと加奈子が笑う。メガネを外して枕元に置くと、理央の胸元に手を這わせて再びキスを落としていく。
首に唇が押し当てられるだけで、理央の唇から吐息が漏れる。
「体調大丈夫なの…?具合悪かったら、しないから…」
「は、ぁ……も、ぉ、本当中村さん、意地悪……。いつも、そうやって僕のこと、煽って……」
「だって、潰れちゃってここ来たんだから」
そう言いながら加奈子は、右手をTシャツの中に侵入させる。
「わからないから、教えて?こういうところ、男性も気持ちいい?」
侵入させた手と反対の左手で、Tシャツの裾先を引っ張り、めくりあげる。
理央の胸板が露出され、そこに唇が押し当てられた。
「ん、んぅっ」
胸元がどんどん熱くなる。
「佐藤くん、体、熱い。もっとキスしたくなっちゃう」
理央は加奈子の頭を抱え込む。もっとキスしてほしいとまるで言うかのように。
「う、ぁ……」
左の、小さな乳輪に舌が這う。
経験の少ない加奈子は舌先を恐る恐る動かすようにした。
そして、唇を押し当て、その中で舌を動かす。
さらには舌の腹で、ゆっくりと舐め上げる。
「なか…む…ら、さん……」
「嫌じゃない……?慣れなくて…わからないの」
「嫌なわけ…ないでしょう。中村さん、真面目すぎ。男はこんな風にいやらしく舐められたらやばいに決まってんじゃん」
「ん、ぅ、だってしたこと、ないから」
顔を少しむすっとさせて、次には照れた表情で言う。
この十年、自分以外の男とセックスしてないなら、まさしくーー
「セカンドバージンだ」
くすっと理央が笑う。
「や、やだ…!おばさんからかってるでしょう」
「ちーがう。嬉しいの。僕以外として欲しくないもん」
「あたしだって……」
そう言いながら、加奈子は理央の胸元に顔を押し付けた。