同僚への嫉妬-2
じっと見つめられたその目はいつもと違って可愛らしいそれではない。
冷徹なその目に、加奈子は彼の本気を感じてしまった。自分を本気で犯す気なのだと悟る。
優しい彼が、何故そんな気になったのかわからなかった。
性欲だけでそんなことをする人では無い。加奈子は咄嗟にそう思った。
「ダメ、どうしたの、会社だよ」
「加奈子」
そう呼ばれると同時に、唇同士が重なる。
否応なしに舌が入り込んでくる。それをされると、加奈子は半ば自分の唇を開けざるを得ない。
唇を離すと、理央のギラギラとした獲物に向けるような視線と、加奈子の視線が重なる。
「最後までしないから、お願い。加奈子のイクところ見たい」
「そ、そんな……どうしたの。こんなところでダメだよ」
「お願い」
本気で加奈子を犯そうとする勢いとは裏腹に、その声はひどく切ない。
「あ、嫌…」
ブラウスのボタンを外され、下着が透けないように身につけているベージュのキャミソールが覗く。
本来肌を露出させる場所でないはずなのに、その行為に恥ずかしさから加奈子の顔が真っ赤になる。
「やめ、やだ、やだよ……んんっ」
胸元にキスが落とされ、下着によって象られた谷間に舌が這う。
そうされながら、スカート越しに汗ばんだ手が置かれた。
こんな場所での行為に、しくしくと加奈子の胃が痛み始める。
「や、やめて……どうしちゃったの」
加奈子はぎゅっと目を閉じ、体を強ばらせた。
「イクとこ、見せて。お願い」
耳元で囁かれるが、目を開けることができない。
「な、何で……会社だよ……や、ぁ」
汗ばんだ手の感触が、ストッキング越しに感じられた。ついにスカートの中にまで理央の手が侵入してくる。
「やだ、佐藤くん、こんなの」
理央はスカートの裾先に手を触れて、布を捲り上げた。
左の太ももの内側に、汗ばんだ理央の手が滑る。
反射的に脚を閉じようとするが、いとも簡単にそれは開かれてしまった。
加奈子はスカートを直そうとするが、その手は剥がされる。
カツン、とパンプスが床に落ちる音がした。
「恥ずかしい……やだ。落ち着いて……?」
理央はもちろんやめるはずはなく、加奈子のストッキング、さらにはショーツの中にまで手を差し込む。
「ん、ぅっ………は、ぁ、やめっ……だめ…!」
理央は加奈子の唇に、自らの唇を押し当てながら、指先で毛をかき分け、何度かクレバスをなぞる。
まだ乾いたそこに指を宛てがいつつ、ねっとりとしたキスを続けていると、とろり、と指先に蜜が垂れてきた。
それを感じた理央は数度、蜜が垂れるそこに指を擦りつけると、一番敏感なそこに蜜を塗りたくってやる。
「んんっ、んっ」
加奈子の甘い声が密着した唇の隙間から漏れ、理央の腕を掴む手が強ばる。
強制的に発情させられたせいで、加奈子の体がびくびくと震え出した。
口元からごぷっ、ぐぷっ、とお互いの唾液を交換する下品な音がし、下半身からは加奈子の卑猥な蜜が指と擦れる卑猥な音がする。