22)鳥的接吻-5
雄一も、少し自分の心の昂りに飲まれかけた。しかし、さなの震えと緊張を身近に知ったおかげで、反対に落ち着く事が出来た。
ふと、視線を下に落とすと、かわいい顔が目を瞑って、少し上に向けられている。
案外素直な、でも薄すぎない小振りの唇は、少し震えている様にも見える。
「 よーし、 まずは、ソフトに… 」
右手の人差し指をそっと少女のアゴにあてがう。
すると、さなが、また ぴくっ と震える。
期待通りの反応だ。
雄一は、心の中で「 いただきます! 」と唱えながら、最初の一口目は『 バードキス 』で攻める事にした。
さわっ…
雄一の上下の唇が、さなの上唇を挟む様に軽く触れた。
びくっ!
一瞬後に、少女の全身が反応する。
「 これが、小学生の唇か… 俺がこの子の唇を、人生で初めて奪ったのか… 」
雄一の心が、冷静さを保ちながらも、静かに高揚していく。
その流れのまま、今度はさなの下唇が軽く挟まれる。
そして、軽く、小鳥がついばむ様に、雄一の唇が何度も何度も、11歳の少女の唇をついばんでいく。
「 n… n… n… n… 」
少女の吐息に合わせて、軽い触れ合いから少しずつ、唇を挟み込み始める。
「 む… む… む… む… 」
雄一の唇が、11歳の少女の唇を、しっかりと捕えながら、上と下を挟み替えていく。
そして、いつの間にか… 2人の唇は、雄一の巧みな誘導によって、蠢きながら深く密着していった。
少女の唇も、かなり頑張って、女の唇を知り尽くした男の動きに付いていっている… 様にも見えたが、実際には翻弄されているだけだった。
「 んむ… んむ… んむ… んむ… 」
雄一の… 男の唇が、さなの… 11歳の初めてキスをしている少女の唇を、巧みに動きながら挟んで密着する。
必死に合わそうと頑張っている少女には、口で呼吸する事がかなり難しくなっている。
「 ん… ん… んんんん……… 」
男がテクニックのレベルを上げていく。少女の息苦しさが増していく。
そして…
「 はっ… 」
少女が自ら、唇に隙間を作った瞬間…
にゅるん…
雄一の舌が、さなの唇を割って入り、
そして…
そのまま、少女の幼い舌に絡みついていった。