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よるの子どもハウス
【ロリ 官能小説】

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春の夜の回想-4


     ▽

 あいかわらず渋滞が続いてる。夜がふけていくにつれ、街が一段とにぎわう。
 その華やかな街の輝きが、時々にじんだ。

 (あのケーキ、どうなったんだろ?)
 (あの男のことだから、食べたのかな?)
 (写真だけ撮って、棄てただろうな……)

 あの次の日、私はママとスポンジケーキの土台にホイップクリームを盛り上げ、色とりどりのグミを並べてバースデーケーキをこしらえた。
 ママはホワイトチョコのプレートにチョコペンで、
 「かま弥 おめでとう!」と書いてくれた。

 そう、私の名前は「かま弥」……。「タバ子」でも「ウン子」でもない。でも私、もしかしたらあの名前で呼ばれることで、ママをサポートできてたのかも知れない。

 車が少し進んだところで、ママが言った。
 「この華やかな街の裏に、いろんなものがうずくまっとるんやなぁ……」
 「そうやね……」

 経験者の私は、感じとっていた。
 この街にひそむ「夜の子どもハウス」を。
 そこにも「タバ子ちゃん」や「ウン子ちゃん」のような、不本意な立場を与えられた子たちがいることを。

 私は心の中で、その子たちに向けて叫んだ。
 「あなたたちに、決してバチは当たらないからね!」


   【おしまい】
 

 
 


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