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あ奴・ぼうや・こ奴
【若奥さん 官能小説】

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アタシを囲む三人のオトコ達-1


 アタシの、かわいいぼうや!

 ショッピングセンターのベンチで、抱っこヒモから出してあげると、パッチリしたお目々でアタシを見つめながら、BGMに合わせて小っちゃなお手々を動かしてリズムとってる。

 もう、ぼうやから一瞬も視線をのがしたくない。通信端末のモニター画面なんか見てられない。

 アタシの子宮、よくもこんなすてきなものを作り出す能力があったもんだ。たいしたものよ。アタシだけの個人的感想じゃないよ。アタシの両親やダンナである「あ奴(あやつ)」のいわゆる義父母もこのかわいさを認めてるのよ。
 特にアタシの母ちゃんや、あ奴のお母様は出産直後にぼうやを見て叫んでたのよ。

 「赤ちゃんって、こんなにキレイに産まれてくるものだったかしらねぇ……」

 ところが、このかわいいぼうやを見てるとアタシの心の奥によぎるものがあるのよ。
 それはc学二年生ン時に、学校の「五七五教室」に招かれた女性講師の教えてくれた古川柳なの。

 あの宵の ゆえに生(あ)れまし お姫さま

 女性講師は、これにこんな説明を加えたのね。
 「これはどういうことかって言うと、美しく気高く品のあるお姫さまも、あの夜に父親と母親がセックスして作った子どもに変わりないじゃないか、ってことなんですよね。」

 これ聞いて学校の教師たちは青ざめるし、生徒たちは乾いた笑いをこぼすし……まあ、それから私たちこっそり「エロ五七五」を作って遊ぶようになったんだけど。

 でもアタシ、あ奴がどんなふうにアタシのカラダにぼうやを仕込みに来たのか、よくわからないのよ。

 アタシの親がやってる商店の、有力な取引先の子息であるあ奴。
 同じ年で、アタシは小さなころからあ奴を「結婚相手」ってふうに刷りこまれてた。

 あ奴、いいオトコだけどヤバい性癖があるのね。
 アタシが寝てるあいだに、アタシが起きないようにこっそりセックスしてしまうの。
 たまーに、夜中に変な圧迫感で目をさますと、あ奴がもうアタシのカラダん奥にチンチン突っ込んでしまってるの。
 あ奴は、アタシが起きたことに気づくと「もぉ……もうちょっとだったのにぃー」なんて言ってアタシを抱きしめる。
 でも、そんな時はさっさとチンチンをカラダから出してしまって、アタシのおクチの方に持ってくるんだけど。

 かわいい、アタシのぼうや。
 製造過程なんかどうでもいいんだけどね。
 アタシの顔みて、アタシの方にのぼろうとするぼうやに顔を近づけると、
 「おや、かわいい……この子はどこの王子さまかな?」
 って声がした。

 こ奴があらわれた!
 
 


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