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Girls★Only
【青春 恋愛小説】

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Girls★Only-1

私立聖ジュリア女学院の一日は礼拝から始まる。高等部と中等部の全校生徒が講堂に集まるのだ。
美しいステンドグラス、厳かに並ぶ聖人像、そして舞台の奥に、十字架。


高木美百合は講堂に入ると心がとても落ち着くのがわかる。いつまでもおしゃべりを続ける下級生を、唇に人差し指をあてて黙らせて、目を閉じる。

「ねぇ、美百合。まなみ昨日電車で英光学院のかっこいい人みたのー!」

礼拝開始2分前、駆け込んできた親友の真奈美が、美百合の隣に座るや否や話し掛けてくる。

「真奈美ったら!今から礼拝よ、後で聞くわ。」

聖歌をうたい、聖書を読んでシスターのお話を聞き、お祈りをする。面倒がる生徒も多い礼拝の時間だが、美百合は結構すきだった。

美百合が次に好きなのがランチタイム。お弁当を持ってくる生徒は少ない。なぜかというと…スクールレストランがとても美味しいのだ。他校の食堂はもちろん、普通のレストランよりもおいしい。


美百合がランチタイムが大好きなのは、もちろんおいしいランチも理由だけど、やっぱりみんなとおしゃべりするのが楽しい。

今日も、友達の真奈美、梨々香、咲季とスクールレストランにてランチ。

「ねぇねぇ、咲季〜、前まなみが紹介してあげた英光高校の人とはどうなったの?」
「えー、メール切った。」

「なんで?写メみたんでしょ、結構かっこいいじゃない。」

「でも、うちは紹介とメールから始まる恋とかありえへんし」
咲季はそういって、ちょっと笑った。彼女は高等部にあがるときに神戸から来たから、関西弁だ。

「ま、そんなこと言ってたら女子校で彼氏なんか絶対できへんけどね」

「でも咲季の言うことわかる。紹介からって、あたしも嫌いだな」

「美百合までピュアなこというのねぇ。梨々花、あなた今だれかとメールしてる?」
真奈美の矛先は、しあわせそうに大好きなシチューを食べていた梨々花に向く。
「うん。してるよー!」

「本当?かっこいいの?写メみせて。」

「写メなんかないわ。塾で直接メアド聞かれたんだもん、お互い顔わかってるんだから写メ交換の必要はありませーん」

「はぁーっ、そうか、いいよね、梨々花はメアド聞かれるんだから」

四人の中で一番梨々花がかわいい。

「いいでしょーりりかモテるからね!うふふっ♪」
「何がうふふっ♪よー!梨々花の悪い所は自慢が多いとこよ!まぁいいわ、まなみの方が性格いいもんねー咲季ちゃあん?」

「ど、どうかしら。」
咲季がちらっと美百合を見る。
「どうかしらねぇ〜。あっ、梨々花、もう食べたの?」
美百合の声にみんなが梨々花を見た。
「ほんとだー梨々花いつもは食べおわるの一番おそいのに」
咲季が笑った。


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