まだ愛を知らない-2
「……真夜……」
佐由香は見た
真夜のとても冷たい、悲しい…真っ黒な瞳を
「………う…ぅ」
「ちょっと!佐由香どうしたの!?」
「朋美(ともみ)………」
「なにかあったの?」
「ごめん……私……気分悪いから保険室行く」
「………そう……わかった、先生に言っとく」
「ありがと」
真夜は一人で苦しんでいる
愛することを知らなくて
でも人を苦しませたくない
だから自分だけ苦しんでいる
真夜を苦しみから解放させてあげたい
でも私はなにもできない
「どうすればいいの?」