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人妻ハメ好きの友人
【熟女/人妻 官能小説】

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ザ・レジデンス鶴来-3

「旦那さんと、最近どう?」

 バタークッキーに手を伸ばしながら蘭は尋ねる。彼女が恐らく訊きたいのは夫婦関係の中の夜のベット事情の事である。小夏は長い付き合いだからこそ、彼女の思考回路を理解していた。

「蘭なら知ってるでしょ。あれから特に変化はなし」

「そっか」

 蘭はそれ以上は訊いて来なかった。気を使っているつもりなのだろうが、途中で言われないとそれはそれで気になるものだ。

 小夏は逆に蘭の性事情へ直球で切り込んだ。

「そういう貴女は手白木颯人とかいう男子高校生とセフレになっているそうじゃない。さぞ毎日満足しているでしょ?」

「んー、毎日じゃないし。最近は彼ともご無沙汰かな。旦那の事思ってセックスはしても中出しはさせてないし」

 蘭は袋をビリっと開けながら告げると、バタークッキーを噛じった。

「でもセックスはしてるんでしょ?何であんな手当り次第手を出すような奴と‥‥」

 小夏は手白木颯人とは直接的な面識はないが、蘭からどういう人なのかを聞かされていた。聞けば聞くほど、学生の風上にも置けない好ましくない人物だ。そんな相手と肉体関係を結ぶ意味が小夏には理解出来なかった。

「颯人君はね、私が割り切った関係が良いって言ったらちゃんとそうしてくれるの。だから私も安心して今の関係でいられるって事よ」

「それって‥‥それ以上の関係に成らないからこそ、あえて良いってこと?」

 小夏の答えに蘭は頷く。

「そっ。肉体関係を盾にして脅してくるような屑でもない。ただ、ちょっと好みの人妻にちょっかいを出したくなる男子高校生ってだけよ。可愛いものじゃない」

「‥‥はぁ。貴女って本当に変わってるわよね。そんなに彼のことを擁護するなんてさ」

 呆れてため息をついた小夏は、自分のマグカップを手に持ってコーヒーを飲む。その姿を蘭はニコニコしながら見ている。

「‥‥?何よ、その顔」
 
 自分を笑顔で見ている事に気づいて、小夏は不思議に思って尋ねる。
 
「いやー、小夏ちゃんってば前はコーヒー飲めなかったのに今はコーヒー好きだなってさ」

「そうね。昔と今の私知ってるの蘭だけよ」

 そう言って小夏は飲んだマグカップをテーブルに置く。

「うん。ちゃんとコーヒーを、飲んだね」

「?」

 蘭の言い方に少しばかり違和感を覚えた小夏。疑問符を浮かべているあいだに蘭の方が口を開く。

「ねぇ私の知り合いで牧田遥太君って男子高校生がいるんだけど、その子が小夏ちゃんに用があるみたいなの」

「え?私に?」

「うん。だから相手して欲しいなって」

 駄目かな?と、蘭は尋ねる。

 ただ寄っただけだと本人は言っていたが、どうやらその男子高校生を紹介するのが本当の用事だと小夏は察する。

「私で大丈夫なの?私は初対面だし」

「うーん、正確には初対面じゃないらしいんだけど‥‥彼自らが貴女をご指名だから迷惑じゃないなら相手してあげてよ」

「蘭の知り合いって言うのがちょっと引っ掛かるけど‥‥あ、まさか後で手白木颯人も来るんじゃないでしょうね!?」

 それなら断固お断りよ、と小夏は門前払いも辞さない勢いだ。

 蘭は苦笑しながら首を横に振る。

「違う違う。颯人君は来ないって」

「本当に?」

 小夏は疑惑の眼差しを友人に向ける。

「本当に本当だから」

「なら良いけどね。あいつは絶対家に上げないって決めてるから」

 小夏は嫌悪感を剥き出しにして、フンと鼻を鳴らす。

 話がまとまったところで、蘭はソファーから立ち上がる。

「じゃあ、帰る途中でその男子高校生呼んでくるから今日は出掛けずここで待っててね」

「分かった。ん‥‥?」

 了承した後で小夏は、オートロック機能付きのマンション内でどうやって途中で連れて来るのだろうということが引っ掛かったが、その間に蘭はソファーから立ち上がろうとしている。

「あ、玄関まで見送りはいいから」

 そう言って蘭はハンドバッグを肩に提げると、陽気に歌を歌い出す。

「ルルルー♪ラララー♪ハハハンー♪」

「?」

 小夏は上機嫌な友人を、不思議そうに思いながらその背を見送った。


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