イブ-13
口でも力でも歯が立ちません。されるがままでいるしかありませんでした。
モップの持ち手の先は丸くなっています。「これって、相手のやつみたいか?」ランが持ち手を軽く握ってしごくまねをします。
「ああ、いいねぇ。あなたのおじさまのってすごく長いのね」サリが先を腹につきたてました。 息ができません。
「あそこに入れてやんなよ」足を持ってるランがスカートをまくり上げます。
「これからはこのモップをお大臣様って呼ぶのよ」
笑いながらモップを股に押し付けてきます。
「おじさまに入れさせるのと、どっちの方がいいか教えて」何度も押し付けます。
「こんなの入れられたら病気になっちまうよ」
「もう病気をうつされてるんじゃないの」
ランにパンティーをずらされました。
そこにモップの柄の先が押しつけられます。
「私だってしたくなかったわ」やっと言います。
「へえ」腹を殴り、喋れなくさせた後、ぐっと力を加えて、中に入れられました。
「ほら気持ちいいか、バイタ」
イブの抵抗していた力が抜けました。目に涙をためながら、されるままでいます。
それはあの議員にされた時と同じでした。
「もっとしっかり押さえな」男が腰を振るように、モップを動かされます。
こんな無理やりでは何も感じません。≪では、ジョイに入れられることは喜んでいたということなの≫ あの男との、演技とは言い切れない気持ちよさに気が付きました。私の心を、体は裏切り始めたのでしょうか。≪まさか、私はそんなに変えられてしまったの≫
なんだか変な感じが沸き起こってきます。
≪まさか≫ 気持ちがよかったのです。≪まさか、嘘よ、そのふりだけなのよ≫
無理強いされる今の姿に、体が熱くなってきます。
歓喜の声をごまかそうと、のどの奥から、笑いがこみ上げてきました。
発作のように、そして気が狂ったように大声で笑い始めました。
止めることができませんでした。
「何こいつ」ランが気持ち悪がって引いています。
「もういい、行くわよ」 サリが言って、ふたりは出て行ってしまいました。
イブは動きませんでした。やがて涙が止まり、笑いの発作も収まってきました。
腰が嬉しさにヒクつくのだけは見られずに済みました。―――
「その時分かったの。そうだ、私は性欲のための物だったんだ。物が何を気取って悲しんでるの って。
だから、モップの柄でイッちゃったのよ。そんなのでも私って気持ちいいのよ」
「あなたは心では嫌がってる。抵抗に失敗したから何。強い力にはだれだってかなわないことがあるよ。 さあ、いっしょに帰ろ」
「何言ってるの、楽しいのよ。もっといっぱいしたいの」
「あなたを心配してる人がいるんだよ。一人でしないで」
「あら、レナったら抱いてほしいの、でもあなたは恋人にはなれないわ」いたずらっぽく笑います。
「自分を傷つけないで」
「傷じゃないわ。私行く」急に立ち上がります。
「何する気?」
「私は、私の体じゃないものを見てくれる人を探すの」
「どうやって」
「決まってるわ。私はもう、私のものを私が使えるのよ」