第十一章 映見の決心-3
「たとえば、テニス・・・」
何を言っているのだろう。
「パートナー以外の人とプレイする・・・」
でも、低い声が心にしみる。
「技量も上がり、より高みを目指せる・・・」
今は、それでいい。
「スワッピングも・・・」
この人が、愛おしい。
「同じと言っては、いけませんか・・・?」
藤本さん・・・好き・・・。
「レイプも・・・
少し、イレギュラーなスワッピング・・・」
ああ・・藤本さん・・・。
「あなた・・映見さんの・・・
人生を高める・・・」
好き・・大好き・・・。
「一つの・・・
プレイにすぎないのでは、ないでしょうか?」
言葉が終わる前に、私から唇を重ねた。
(藤本さん・・藤本さん・・・)
言葉を絡めた舌に託す。
(好きっ・・大好きっ・・・)
抱きしめる力に私の想いを乗せる。
「あふぅ・・・んふぅ・・んんんっ・・・」
重なる唇から漏れる吐息が寝室に響いていく。
それは、全てを藤本さんに託す私の決心の表れであった。