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続・花ホテル〜first night〜
【二次創作 官能小説】

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続・花ホテル〜first night〜-2

ここで佐々木がドアの方に向かって踵を返そうとした時、


「 !!! 」


佐々木の首に杏子の細い両腕が絡み付き、その唇が佐々木のそれに触れ重なった。

一瞬目を見開いて動きを止めた佐々木だったが、次の瞬間には再び杏子の背中に両腕を回し、杏子の身体を自身の方に引き寄せた。

互いの鼻息が触れあう近さの中で、
唇の隙間から舌と舌が相手を求めて絡み付きリズミカルに蠢動する。


咄嗟の動きとはいえ、佐々木には杏子と交わす初めての接吻だった。

杏子の激しい思いの丈は、今の彼女の舌の動きと激しい息づかいで十分に確認することができた。



「・・・・・・・」



ひとしきり顔の角度を微妙に変えながら口づけに没頭していた2人だったが、どちらともなくゆっくりと唇を離す。

互いの唇の間に伸びる銀の糸が、2人の中での名残惜しさを如実に示していた。


「では・・・・・・」



微かに頬を赤らめ上気している杏子の瞳の中に先程までは浮かんでいなかった欲望の揺らめきを確認し、

佐々木は先程同様杏子の両肩に両手を添えながら微笑んだ。


そして今度はくるりと向きを変えてドアの方に向かう。


背中に杏子の視線を感じながら、ドアノブに手をかけた時、先程まではなかった強い口調の杏子の声が室内に響く。



「今夜、来て下さい・・・・・」



「・・・!!」



「待っています・・・・・・・」



振り返った佐々木の目に、胸元で両手を組み合わせ、哀願するかのような形の杏子の姿が映った。

彼女の言葉の意味は分かりすぎるほど分かっていた。だから佐々木にとっても返答に余計な言葉の修飾は不要だった。



「9時に・・・・・・」



杏子の顔に恥じらいと安堵の笑みが浮かんだのを確認し、佐々木も知らず知らず爽やかな微笑みを浮かべながらドアを開けて廊下に出た。


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