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女王蜂
【ファンタジー 官能小説】

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Another.tale2 女王蜂-3

「君、行くわよ」連れて行かれたのは、どこかのビルの試写室だった。
この人なら好きなのはアクション映画あたりかと思っていると、なんとそれは古い童話のリメイク映画だった。
「こんなの見るんですね」
「あら、うちの関連で作ってるの」彼女がまんなかのシートに座ると、リモコンで本編を流し始めた。
ヘンゼルとグレーテルだ。
――貧しい一家はつつましく暮らしていましたが、貧乏には勝てませんでした。
このままでは冬もこせず、そうなると、一家全員が倒れてしまいます。
賢いグレーテルは弟に「まだ助かる見込みのある秋の間に逃げるのよ。冬に口減らしをされたら、死んでしまうわ」
「姉ちゃんはいいじゃないか、どこかに売られて、ぬくぬくと男に抱かれてればいいんだから」
「あんただって行けるのよ、旦那にアレを舐められて、尻につっこまれて、それがいいというのならね」――
まあ、この人がいて、ただの子供向けだとは思わなかった。
彼女が顔を寄せてきた。 「私、夫となる人のすべてを知っておきたいの。君の最初ってだれ」
「言うようなことはないよ、そもそもまだ会って三度目だよ」
「あら、それでだめなら、もうだめだわ。だから言いなさい」
「そんな話はやめておこうよ。それにあなただって名前すら教えてくれない」
「あら、調べてくれなかったの。これは貸しよ。でも、君の名前があれば十分、私は君の、いにしえの名を名乗るんだから」握った手を持ち上げてかみついた。 
「だからって、私だって由緒ある家柄よ。いいわ、教えてあげる。私はララ、元は河の神の、美しい娘のものよ、でもそんなにおしゃべりじゃないのよ」
カイの頭が動かないように、両側に腕を添わせると、「それより、こっちの方が好きよ」長いキスをした。
視野の隅ではヘンゼルとグレーテルが手をつないでいた。
――森の中へわけいり、迷っています。
「さむいね」
「こすりっこして温まるしかないわね」
「だめだよ」
「いいわ、私からしてあげる」グレーテルが服の中に手を入れて、「あったかくなあれ」弟の胸をこすりました。
「じゃあ僕も」ヘンゼルも姉さんの胸をこすります。
そのあとは抱き合って体のいたるところをこすり合います。
胸から尻から股間までこすり合いました。 ――
僕はララの両肩を抱くしかなかった。それから抱きしめる。ひじ掛けが腹に食い込んできた。
それを跳ね上げようとすると、ララはもっと体を押し付けてくる。「離さないで」
痛がっているのをわかっていてやってるのだろう。
ひじ掛けをなんとか持ち上げた。体が密着し、ララの胸が僕の胸でつぶれた。 
「私から先に教えてあげたのって特別よ。だから君も教えなさい」鼻にかみついて来る。
≪ああ、最初はミメさんだ。と思ってた‥≫ 懐かしさがこみ上げてくる。ミメの胸はララの半分ほどしかなかった。しかし小さかったころの僕には十分の大きさだった。
僕は父さんの前妻との子だ。でも今の母さんは本当の母さんのように育ててくれた。それでも僕には母さんのヒメと、双子のミメの違いがわからなかった。
「あら、ほとんどの人はわからないですよ。見分けられるのはほんの数人です」母さんが言う。
だが、子どもが母親をわからないなんて、自分が他人なんだとしか思えなかった。
僕が伝授の儀式の後呼び出されて、裸のミメさんに抱き締められた時も、本当は母さんなんじゃないかと思ってしまった‥
「ミメは何をしたのかしら」ララの声が遠くから聞こえてくる。
≪えっ、考えてただけなのに。声に出してたのか?≫


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