お父さんと夫と恵美子さん-1
「両親の前に座った時 父何も言わなかった 私全て話したわ 仕事の事も借金の事も」
「父が 今日はゆっくり休みなさいって言って呉れて 凄く優しい目だった」
「貴方を抱いて 嬉しそうだったわ」
「父 それから 借金清算してくれて 栄治に離婚届書かせて
稲垣に戻ったの」
「ただね 恵美子さんの連絡先 火事で判らなく成ったのよ 一度お会いしたいと
何時も思っていたのよ」
「お父さんとはね 父が紹介してくれた会社で働いた時 知り合ったの
結婚してくれって 言われた時 私断ったんだ 私の事話しして
結婚できないって お父さんそれは過去 これから二人でって言って呉れて
結婚したのよ」
「父に 合わせた時 私を見たから全部話してるって言ったら 涙浮かべて
娘をよろしくって 頭下げてたっけ」
「美穂さん 拓哉の母はこういう生き方した人間だけど お母さん許して呉れるかな」
「大丈夫だと 思います 駄目って言われたら 拓哉と駆け落ちさせてもらいます」
「美穂・・・・・良いのか 俺の奥さんで」
「20年前から決まってたんでしょ 私達・・・・・」
「来週 母と伺います 母もきっと喜んでくれると思いますから」
翌週
チャイムが鳴り美穂に連れられ恵美子が玄関に入って来た
和美は 玄関に駆け下り恵美子の手を握り
「和美さん」
「恵美子さん」
お互い手を握り有ったまま 見つめ合って居た
2人はリビングで座り 恵美子が話始めた
「先週 美穂が帰って来て貴方の名前聞いた時驚いたの」
「拓哉君と結婚するって言われて二度驚いたわ」 少し微笑みながら言う
「アパートの火事が逢った時ね ちょうど美穂が前の日から
入院してたの 風邪をこじらせてね 1週間入院してたわ」
「主人に聞いて知ってたけど 動けなかったの御免なさい」
「美穂が退院して直ぐにアパートに行ったわ 焼け跡見て
和美さんの事 隣近所に 聞いたの 誰も知らないって
言われて 途方に呉れたわ」
「和美さんの 働いて居た処にも行ったの 店長さんが
出て来て 辞めたって言われたわ お姉さんたちとも
お話したけど 皆知らないって言われて・・・・」
「和美さんの事 ずっと思ってたの」
「でも 良かった・・・・・」
「結婚して優しそうな ご主人が居て」
恵美子はソファーから降り正座すると
「美穂を 宜しくお願いします」 恵美子が頭を下げながら言って来た
和美が慌てて恵美子の前に座った
「恵美子さん・・・・・拓哉に 良いんですか」
「貴方と 3年お付き合いしたから貴方を判ってますし それに決まってたんでしょう
美穂がその頃から 拓哉君のお嫁さんて言ってたじゃ無いですか」
「まだ 料理も碌に出来ない娘ですが 宜しくお願いします」
「・・・・・・有難う御座います・・・・・・・・・」