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St.レナ・テイル4 スナイパードール
【ファンタジー 官能小説】

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スナイパードール-6

「へえ、やっぱり蛇と関係があるんだ」 ミズチという蛇野郎なら、きっとこういった淫らな場所に巣くっているはずです。その予想がさらに強まりました。
「でも、それは地上の話。地下には迷路のように牢が並んでいて、そこには普通の人のためではない男や女がいます。二度と外へは出してもらえない者たちなのですよ」
「そんなことはどうでもいい。どうやればこの部屋から出られる?」
じっと目を見つめられます。「聞きなさい」
≪この人、何、妙に引き込まれる≫ 私はカーリーの話を聞くことにしました。
「世の中には、金を持った、妙な性癖の人がいます。
たとえば嫌がるのを、それも演技でなく本当に嫌がる女を、無理やり抱きたい。そんな者もいます。
さらにもっと、身も心も痛めつけたいと思っている者も。殺してしまいたいと思う者までいるのです」
「まさか」
「世の中にはいろんな人がいます。犯罪者でなくても、体を切り刻みたいと思っている人はいます。
ここではそれが叶えられます。そうやっても、子宮さえ健康に残しておけばまだ使えるのですよ。
子を産ませるのです。
生まれたての洗礼を受けていない稚児は高く売れるのだそうです。儀式にでも使うのでしょうね。
それにも使えなくなったら、最後は客のために死ぬのですよ。
ひょっとしたらそれはもはや救済なのかもしれませんね。そんな所がここなのです」
「どうしてだれも逃げないの。だれも通報しないの」
「ここから逃げられると思っているのですか」
「そうよ」
「何もわからずに捕まったくせに」
「私は捕まったんじゃない。捕まえに来たの」
「ああ、馬鹿な子ね。自分の立っているところが見えていない」
「あなたは何」
「ここの高級娼婦ですよ。まだ新人ですけどね」
「うそ、それだけ?」
「あなたを仕込むほどのものはありますよ。わたくしは上流界も知っていますし、カーマ・スートラを熟読しています」
「なに。そんなもの」 最も古い性愛論の書であることくらいは知っていました。
「ではあなたは88の性交体位を知っていますか。ここでは大切なことです。おかげでわたくしも上にいられます」
「あなたはもっと別のもじゃないの」 魔女のような香りがします。
「あなたは露骨すぎますよ。 まずは相手の素性をはっきり確認しなさい。それではすぐに殺されてしまいます」カーリーはじっとこっちを見ています。
にらまれると、こっちが悪いような気になってきて、目を伏せてしまいました。
「特に下の客はおとなしくありません。
ここの禁止事項は金もないのに許可なく殺すな、ということだけ。
だからあまり暴れないことですよ。そうしないと、長くは生きられません」あごを持って目を見させます。
「早く覚えて、仕事に励むのですよ」 
上流界の作法を教えてくれました。熱があるので、今は軽い話だけです。
「いい子にしていたら、88の体位を教えてあげますよ」」
熱が下がると、客を持たされてしまいます。 苦しいのですが今のうちに探索を始めました。
部屋の鍵は、厳重な外用のものでした。
この部屋から出るのには余裕がありますが、廊下で時間をかけているわけにはいきません。鍵のかかる上の階はひとまず後回しにしました。
行くのは簡単な地下に入ります。
そこではひそかに魔法が使えそうです。強力なやつは使いません。
この城にどんな奴がいるかわからないし、ミズチがいたら気が付かれてしまうでしょう。
地下全体に魔法の痕跡があるところを見ると、結構強い魔力が絡んでいそうでした。
何の力もなしにこんな娼館を維持できるはずがないのです。
独房のような部屋の続く廊下を奥へ進みます。
どこかに監視か警備のために詰め所のような所があるはずです。まずはそこで何か見つけることです。
歩くごとに体が重くなってきます。注射のせいでしょう。気が付かない間に、ほとんど止まっていました。
城の関係者が来ても、ただ、立っていました。
連れられた客が私を見て、「これがいい」


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