阪井泰斗/二度目のマッサージ-1
友達の母親は未亡人
番外編ー『阪井泰斗/二度目のマッサージ』
(年明け早々、完っっ全にやらかした……)
阪井泰斗(さかいたいと)、三十七歳。
歌舞伎町の、とあるマンションの一室にあるオイルマッサージ店に勤務している。
この店舗は十五年ほど経営が続いているらしい。
女性専用のオイルマッサージ店としては、水商売の女性たちのクチコミで、評判が高いのだそうだ。
泰斗は勤めだして、三年ほどだった。
元々別のオイルマッサージ店に勤務していたのだが、経営が芳しくなく、退職したのだった。
元々アロマセラピストの資格を取るために、専門学校にまで通った。
だからこそ、真面目に、施術中は、これまで女性に対する一切の邪念など持つことなく施術してきた。
なのにーー
「説得力ないって言われちゃったよ……あぁ、いや、本当そう」
初めて対応した客である、飯塚冴子ーーの下着を脱がせて、強引にペニスを挿入した。しかも、もちろんコンドームなんてものがあるはずもなく、避妊もせずに。
冴子が帰ったあとの、誰もいない施術室の椅子に座って、はぁああっと大きなため息をつく。
歌舞伎町で働いているから、軽い印象を持たれがちだが、今まで女性に避妊を欠かしたことはなかったし、どちらかと言えば女性付き合いに対しては消極的な方だと思っている。
三年前、働く場所に歌舞伎町を選んだのは、水商売の女性たちが少しでも楽しく働いてもらうために、と思ったという純粋な理由だった。
「な、の、に!」
ーー声も……体勢も、エロい……このまま、ショーツの隙間から、指……入れて……オマ×コぐちょぐちょにしてやりてぇ。
(あんなこと、思って……実際に実行するなんて……)
ーーやめ、も、ぉ、これ以上はっ………、お願い……他言しませんから、止めて……嫌なの…
(泣いて、やめてって言う女のこと、俺、レイプしたなんて最低すぎるだろ……)
しかもーー
「飯塚様の……ナカ…に……」
先程たっぷりと、彼女のナカに体液を注ぎ込んだはずなのに、思い出しただけでまた体が熱くなる。
ーーふふ、いいよ。阪井さんのせーし、ナカに頂戴…
「あ、やば……い」
自らの股間も熱くなってきてしまった。
次の予約まで、あと一時間ある。
泰斗は我慢ができず、椅子の上で自らのズボンをずらし、半ば固くなっているペニスを握った。
(ーーさっきまで、これ、入ってたんだよな…)
ーーはぁ、んっんっ、激しいよぉっ……気持ちいいっ、あぁっ、こんな場所で犯されちゃってるっ……
「はぁ……はぁ……」
泰斗は冴子の中に納まっていた感触を思い出し、自らのペニス をしごいていく。
(ーー仕事中に何やってんだよ、俺…)
でも、冴子のことを思い出すと、手は止まらなかったのだった。