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ある熟女の日々
【熟女/人妻 官能小説】

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姉に似た助手-4

 特に注文もしないまま、料理が運ばれてきて、テーブルの上がにぎやかになっていきます。

 「いい子、見つかったってこと? よかったわね〜。これサービス、食べて〜?」
 「ありがとうございます」
 「この子たち、学生時代からの付き合いなの。もう10年くらいになるかしら」
 「10年は過ぎたわね」
 「あなた、なんて言うの?」
 「☆☆です」
 「名字だけじゃなくて下の名前も教えてよ〜」
 「ああ、すみません…」
 「『◇◇』っていうのよ。千秋にそっくりなお姉さんがいるんだって」

 冬美がかわりに答えてくれます。

 「まあそうなの〜。学校でもいいお姉さんが見つかってよかったわね。タカラヅカの男役と女役みたいでしょ? しっかりかわいがってもらいなさいね。じゃ、末永くご贔屓に〜。…あら、いらっしゃーい」。

 ママが店に入ってきたお客のところに離れていきます。

 「あの、お仕事の内容って、資料整理って伺いましたけど…」
 「おっと、そのことはまだなんにも話してなかったか…」

 千秋が腕を組んで天井を仰いでいます。肩幅もあるので腕を組んだ様子が様になっています。冬美がおかしそうに口を挟みます。

 「いっつもそうなんだけどね。そういう話になると本人としてはなかなか説明しづらいもんなのよ。だからわたしが説明してあげてるの…」
 「ちょ、ちょっと…」
 「まあまあ。ここは心理カウンセラーのわたしに任せておきなさいって。…あんた、オナニーするよね?」
 「えっ?…」

 絶句しているわたしを、冬美は微笑みながら、でも、注意深く見詰めています。

 「オナニーよ、オナニー…。自慰、手淫、自涜、ひとりエッチ、手マン、マンズリ…って言った方がわかりやすい? んなことないよねえ」
 「ちょっと、固まってるわよ…」
 「大丈夫。この子、ぼんやりしているようで、察しは良さそうだもの。ストレートに言った方がいいタイプよ。びっくりさせたかもしれないけど、千秋のテーマは要すれば『オナニー』なのよ」
 「まだ、固まってるわよ…」
 「もうちょっと平たく言うと、女性が男性と対等以上に性欲を解消したり快楽を享受したりするのに『オナニー』って面白いし大事よね?ってことなのよ」
 「…あの、そんなことを研究なさってるんですか」
 「まあ、そういうこと。引いちゃった? あ、もちろん、目の前でオナニーしてみろとかそんなんじゃなくって、あくまでも、資料整理。オナニーについて扱った文献とかなんだとか、手当たり次第に集めた資料を整理しているんだけど、その手伝いをしてほしいってわけ」
 「…そうなんですね。ちょっと、びっくりして、お断りしなきゃいけないかな…って思ってました」
 「ってことは、断らないでくれるってことだよね? ほーら、やっぱり、この子は話せばわかる子よ、千秋」
 「頼める? 頼まれてくれたらうれしいわ」
 「よかったよかった、改めて乾杯しよ。しっかり飲んで食べないと料理余っちゃいそう…」

 食事が進みお酒も進んでいきます。千秋も冬美も顔は赤くなったりはしていませんが、酔いは回ってきているようです…。

 「それにしても千秋の研究テーマを聞いたときのあんたの態度は立派だったわよ」
 「そうですか?」
 「うむ。内心の動揺は認められたけど、何か事情があってのこと…みたいな懐の深さを感じちゃったわねえ」
 「よくわからないところもありますけど…ありがとうございます…」
 「そうそう。よくわからなくても、お礼を言うというのも、立派だわ…。その懐の深さからして…」

 冬美が声を潜めて顔を寄せてきます。

 「…してるよね? オナニー。毎晩かな? 始めたのは、中学1年生…。…どう? 当たってる?」
 「もう…。また固まっちゃったわよ」


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