（最終話）未亡人との歪な関係⑨-3
「はーぁ……こんな大物に手出しちゃった門井くんはすごいなあ」
クスクスと笑う佳織につられて、冴子も笑う。
そうしながら、冴子は佳織の体をゆっくりとなぞり、首筋に唇を這わせた。
ちゅぷっと吸い付くと、佳織が体を震わせる。
ルール違反だとは知りつつ、冴子の中に独占欲がむくむくと沸き起こる。首筋に、痕をつけてしまいたくなった。
ちゅうっと音を立てて、強めに吸う。
「ん、えっ、ダメ、だよ…？」
佳織は冴子が痕をつけようとしていることに気づいて、小さな声で抵抗する。
「ん。ダメ…？」
「だーめ。自分がされたら嫌でしょう？それは許して、冴子さん」
制止されても、冴子はちゅ、ちゅ……と何度も首にキスを落とし続ける。
「タートルネック、着ればいいじゃん……」
「困らせるようなこと言わないの」
「んぅ」
冴子は呻くような声を出して、唇を離すと、じっと佳織を見つめた。
さも「意地悪」と言いたそうな顔をしているのが佳織にはわかった。
普段とは違う子供っぽい冴子の行動に、背中に這わせている手を離して頭を撫でてやる。
「風邪引いちゃう。戻りま………んん、ちょっと」
冴子は佳織の左膝に指を乗せたかと思うと、つつっ、と指で太ももまでをなぞる。
蠢く右指は、何とも卑猥だ。
「あっ」
冴子の親指が鼠径部の辺りを撫でる。
もう少しずれれば、佳織のいちばん卑猥な場所に触れそうなその指をゆっくりと動かしながら、冴子はにこにこと笑っている。
その笑顔に、思わず冴子から目を逸らそうとするが、冴子は左手で佳織の顎を掴み、その唇に唇を押し当てる。
佳織はなされるがままだった。
口腔内に舌が入り込んだかと思うと、舌を差し出すよう誘導され、歯で舌を甘噛みされる。
「ん、ちゅ…んん」
キスをされ、鼠径部をなぞられながら、顎を掴んでいた手は、次第に体を撫でていく。
右胸の乳頭に親指が触れた時には、その強烈な刺激に体を大きく震わせる。
「ーーんん、んっ、む…！」
ついに、冴子の右手の親指が、鼠径部でなくクレバスに到達する。
湯でなく、佳織の体液でぬるぬるとしたそこから、少し上をなぞれば、いちばん敏感な陰核にすぐ触れることができる。
両方の手に感じるコリコリとしたいやらしい感触に、冴子は激しく興奮せざるを得ない。
唇を離して、冴子は佳織の右の耳元で囁く。
「はあ……はあ……すごい、ここ……佳織さんの、何回触っても足りないよ……ずっと、触ってたい。クリ、パンパンになってる」
「は、ぁっ」
乳頭と、陰核に同じ強度を保持しつつ愛撫を続けながら、耳たぶもしゃぶる。
「はず、かし…いっ。んん、冴子さ…んっ」
「佳織の体、全部欲しい」
冴子は興奮のあまり、思わず目の前にいる女の名前を呼び捨てにする。
まるで佳織の性器を舐めとるように、じゅぶじゅぶと卑猥な音を立てて、耳たぶをしゃぶっていた。