『洋蘭に魅せられたM犬の俺』-21
「ポチ、どうなの?」
「あはっ。麗様っ、もっと……」
「もっと、何なの?」
「ああ、あっ。もっとおかしくさせてっ」
敏感な神経組織の集まる腸粘膜が二つの瘤に拡張され、ズリズリと擦られる異様な感覚に戸惑いを覚えていた。頭がおかしくなりそうな予感はあった。
だけど麗様はディルドを打ち込んで、尻尾を生やしたメス犬にして下さっただけで、俺の媚孔が期待しているような過激なピストンをして下さらなかった。
「ああんっ」
媚孔と腸襞を猛烈に拡張されるだけのズキズキする奇妙な感覚。それだけでは愉悦の絶頂に届かない。微妙な宙ぶらりの状態で放置されて、思わずはしたない声を洩らした。
(何なの、これ……ああっ、変な気分……もっと虐めて欲しいのっ)
「アハハッ。初めてのアナルなのに、ポチったらイキたがってるわ。この淫乱メス犬」
ミカ様に罵倒された。
「このメス犬を引き連れて、お庭の散歩を愉しみましょうよ」
ミカ様には俺の感じているもどかしさが手に取るように分かっているようだった。