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St.レナ・テイル2 レナ
【ファンタジー 官能小説】

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レナ-4

ナミが私を見ながら、「女は姦通しているときに連れてこられました」
「何、それ」
「お話よ。 大昔のね」
≪大昔?≫ あたしは同じように悪魔と貫通していました。
ナミは話を続けます。
「 『こういう女は石で打ち殺せと、神が命じている』長老が言います。
すると神を気取る者がそれに答えて、『あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、まずこの女に石を投げなさい』
そこで皆は神に祈りました。『まずあなたから投げてください』と」
「それで、どうなったの」
「あなたが考えなさい」
それだけ言って出ていってしまいました。アッチが入れ違いにお茶を持って戻ってきてくれました。
「あの人、怖い」
「大丈夫です。あなたを怒っているわけじゃないのですよ」
「でもあんなにきつく言わなくてもいいんじゃない。それに、何を言ってるのかわかんない」
「今、あなたは神から見放されているようにも感じるでしょう。これからもつらいことばかり。なのに周りの人は皆、あなたから奪い、疑いの目で見るだけです」
「だれも助けてくれないの」
「私たちは助けましたよ。でもその結果、つらい世界にあなたを連れ帰ってしまいました」
「神を気取る者は、姦通を罪だと思ってるの。あたし罪を犯したの」
「そうだという人もいます」
「だからナミもあたしを見放すんだ。汚れたものはよその世界に行くか、死んでしまえって」
「あなたはそんな表面的なものではなくて、言葉の奥にある意味を捕えなさい」
「奥の意味」
「あなたは『いつか一人になる』と言われたんでしょ。ナミは『いつか』であって、『今』とは言っていませんよ。つまり見放しているわけではありません」
「でも怖い」
「あなたに自立して考えるようになってほしがっているだけなのですよ」
「あたしはアッチがいい」
「わたくしはナミに『レナはまだ小さすぎる』といってしまいました。教育係としては不適格者です」
「そんなことない」
「あなたはわかっていません。私たちが死んだら、小さくても関係なく、いつ路上に投げ出されるかわからないのですよ」
「そんなことないでしょ」
「ナミが正しいですね」ため息をつきます。 「あなたはすでにお父さんとあなたの、死を知っているでしょ。それはわたくしたちにも起こりうることです」
あたしは大声で泣いて、布団をかぶりました。どれだけ叫んでも、だれも声をかけてくれませんでした。
泣き疲れて眠ってしまった後、警察署につれて行ってもらいました。
私は記憶をなくした被害者としてアッチに保護されたことになっていました。
「何を聞かれてもよくわからないと答えるだけにしなさい。あなたが説明をしなくてもいいの、調べるのは警察の仕事です」アッチさんが言ってくれます。
警察署では、「詳しくは係の捜査官が戻ってきたら聞かせてもらいます」と、その日はほとんど事務的な手続きだけでした。それでも疲れてしまいます。
屋敷に戻ると、その日は眠ってしまいました。


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