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牡軸の構造
【同性愛♂ 官能小説】

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僕の「軸」遍歴-2


    ▽

 k校生になった僕は、夏休みが近くなったころ、同級生のコウタの部屋に誘われた。

 「ジャーン!」コウタは僕の手のひらに、小さなカメラを乗せた。

 「何、これ」僕は聞いた。「カプセルトイ?」
 コウタは言った。「まあ、トイと言えばトイだけどね。デジカメなんだ。ゲームセンターで当てたんだ。」
 「写るの?」
 「うん、動画も撮れるし、ここをこうすると標準と広角の切り替えできるし。モニターはついてないから、スマホとかにつながないと画像は見られないけどね。」

 「あ、ファインダーもないんだ。」
 「でも、サタロウくんはカメラ好きだから、こういうの扱えるだろ?」
 「え?」僕がコウタの顔を見ると、コウタは身体をもじもじさせながら言った。
 「サタロウくん……、これで僕がオナニーしてるところ、撮ってくれないかな?」
 「お、オナニー……?」僕はその単語を、生の肉声で聞いたのは初めてだった。「いいよ。」
 「ほんと?ありがとう……僕、自分だけの秘密の機材で自分のオナニーを撮ってみたかったんだ……じゃあ、準備するね。」

 コウタの準備は、全裸になることだった。
 僕にためらうことなく牡軸をさらけ出したちょっと細身のコウタは、ベッドの上にあお向けに寝た。

 僕はカメラとモバイルバッテリーを手にした。(カメラ本体に電池などはなく、外付けの電源を使うタイプだった)
 コウタは枕もとのオーディオを起動させた。古びたジャズのメロディーが部屋に流れる。どうやらこれがBGMのつもりらしい。

 僕はカメラの動画モードを起動させた。構図は勘にたよるみたいなものだ。(失敗してたら、また撮らせてもらえばいいや……)

 コウタが眼を閉じてオナニーを始めた。
 コウタは牡軸の付け根を中指と薬指で挟み、キンタマを揺らすように愛撫する。
 たちまち牡軸はムクムクと天井めがけ起きあがった。

 コウタのオナニーは、性的に興奮した牡軸の全体像をとらえられる「見せるオナニー」だった。
 僕はそれを防犯カメラのように、一ヶ所から撮影し続けた。

 しばらくしてコウタが軽く腰をあげた。すると牡軸の先から液があふれはじめた。
 (すごい!)僕は黙って興奮した。(射精だ、射精だぞっ!)
 コウタの指は相変わらず付け根にとどまっているため、次第に牡軸を白くおおっていく液をとらえることができた。
 (コウタのは、『ピュッピュッ!』って飛ぶタイプじゃないんだな。)

 僕はコウタの牡軸の先に唇を寄せた。舌をのばしてそのあふれる液をぬぐいとった。

 「えっ?」コウタが身体を起こした。「舐めたの?」
 「うん、好きになったから……」僕はそう答えると、牡軸の先をくわえた。
 柔らかくなりかけてたコウタの牡軸は、再び硬くなった。

 「サタロウくん……」コウタくんは、部屋に流れるメロディーにかき消されそうな声で言った。「お願い……もっと、もっと深くくわえて……気持ちよくして……」

 「それは……、」僕は牡軸から口を離して言った。「また今度ね。」
 「え?」
 「だって、今日は撮影の練習だもん。今度、本格的にしようよ。」

  【おしまい】

 
 
 
 
 


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