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友達の母親は未亡人
【熟女/人妻 官能小説】

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未亡人との歪な関係B-1




(あの甘い時間が忘れられないーー)


旅行が終わってから今日まで、本間佳織は、ぼうっとして仕事が手につかなかった。
祝日が一日あったことが幸いした。
だが、金曜の今日は残業だ。
ふうっ、とため息をついて、腕時計を見ると十九時を回っている。
昨日からの祝日に続いて連休にしたく、今日は有給を取っている社員も多いようで、残業をしているメンバーは少なかった。

首を回すとコキッ、と骨が鳴る音がする。


(悠斗くんがあたしとのことで仕事が手につかなかったって、冴子さんから聞いたけど……こんな感じよね、きっと……)

相手は違うが同じ状況で、二人の気持ちがリンクしていることにおかしみを覚えつつ、目薬を差して再びパソコンに向かおうとする。

「本間さん、今週お疲れですね。昨日あまり寝られなかったですか」

横から武島隼人が話しかけてきた。
佳織が関係を持つ男のひとりだ。
普段は特に、佳織のことなど気にせずに、普通に接してくれる。
スマートな男だ、と佳織は思う。

「土日、旅行してたの。温泉。楽しみすぎちゃったかしらね」

「わ。楽しみすぎちゃったって、悠斗くんだ」

「ちょっと」

周りをキョロキョロ見回して、佳織は顔を赤くさせる。

「ゆ、悠斗くんもいたけど、二人じゃないから。仕事中にからかわないでっ」

「え?二人でじゃないんですか」

「うん。本当は息子と三人で行こうと思ってたんだけど、息子が急に仕事になっちゃって。キャンセルするのも勿体ないし、悠斗くんとあたしとのこと知ってる女性に頼んで、三人で行ったの」

「えー。俺、誘ってくれれば行ったのに」

小さな声でそう言って、ニヤリ、と怪しい笑みを隼人が浮かべる。


「あ、あのねぇ……あなたと悠斗くんが揃ったら慰労にも何にもなんないわよ、あたし。余計疲れて帰ってきちゃうの目に見えてる」

佳織は額に指を当てて、怪訝そうな顔をしながら隼人を見た。

「はは。確かに……俺……」

椅子がキイッと音を立てたかと思うと、隼人は口元を佳織の耳に近づけた。
先程までいやらしいことを考えていたせいで、余計にーーどきん、と佳織の胸が高鳴る。

「多分、一晩一緒なら食べ尽くしちゃうな。本間さんのこと。悠斗くんに負けないですよ」

「ーーん、もうっ……おばさんからかわないのっ」

佳織は立ち上がり、少し不貞腐れながら「トイレに行ってくる」と席から離れた。


(ーー本当今週ダメだな、悶々としてる……)


トイレで鏡に映る自分の顔を見ながら、そっと頬に手を当てる。
少し、クマもあるようだ。
悠斗の気持ちが少しわかった気がした。
冴子とのことを思い出し、自らの体を何度も何度も慰めていたからだ。
また、次があると期待しているのも余計に情欲を掻き立てる。

佳織がトイレから出ようとしたとき、鏡に人の体が映る。

ーー隼人だった。


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