And I Love Her-5
刹那、しのちゃんの右手がワンピースの上から俺の左手を押さえた。
「ちょっとぉ、だめだよお兄ちゃん。しゅくだい」
8歳にたしなめられて、すごすごと左手をワンピースから引き抜く。はい、としのちゃんに手渡されたマウスをダブクリしてブラウザを開く。ちょっとだけ惨めだ。
どうにかこうにか作文を書き終えて、宿題のとりあえずの体裁は整った。あとは学校に掲示するためのポスター描きで、これは俺が絵苦手なので助けようがない。
「ふふ、お兄ちゃんにも苦手なものってあるんだ」
Qooをこきゅ、と飲んでしのちゃんが言った。
「うーん、まあ、ね。得意なものもそう多くはないよ」
「でもでも、さんすうとかんじ、得意でしょ」
小学校2年生の内容くらいなら、ね。
「それに、お兄ちゃん苦手な食べ物ってないでしょ。食べるのも得意。歌もくわしいから、音楽も得意」
食べ物はともかくとして音楽はそれ得意っていうのとはまたちがうぞ。
「あと……」
ペットボトルをぽんぽん、と俺の膝に軽く打ちつけてくる。
「……エッチなこと、も」
そう言って両手を頬に当てて、わざとらしく、きゃー、と小さく叫ぶ。
「なんだ、しのちゃん、エッチなことしたかったんだ」
こっちもわざとらしい言い方で応酬する。でも、ちょっと期待が込もっている。
「えー、したくないよお」
ゲーミングチェアがくるん、と一回転した。しのちゃんの姿がハイバックの裏に消えてすぐに復活する。あっかんべ。ピンクの舌を出し、人差し指で右目の下瞼をぎゅっと引っ張りながら、ふぇへー、と舌っ足らずな笑い声をあげている。ようし、きゃーきゃー言わせてやる。
俺はしのちゃんの身体を正面から抱き上げた。そのままベッドへ拉致する。さっきと同じようにわざとらしくきゃーきゃー言うしのちゃんの声はちょっと高めだけどかまうもんか、隣人はお盆休みで、いつものように新聞の配達を止めて帰省している。
しのちゃんの身体をどっかにぶつけないように気をつけながら、背中からベッドに倒れ込む。しのちゃんの腰のあたりに腕を回して俺の身体にぎゅっ、と押し付ける。俺の顔のすぐ上、数センチも離れていない位置にしのちゃんの顔がある。しのちゃんの赤唇溝の一本一本がくっきりと見え、そのうち一本に唾液の小さな泡が挟まれている。右手をしのちゃんの後頭部へ持っていってそっと押し、しのちゃんの唇と俺の唇を密着させる。舌先でしのちゃんの8歳の唇を舐め、左手でしのちゃんのワンピースのお尻を撫ぜる。まだ丸みの少ない、肉薄の幼女の尻肉。ワンピースの生地越しに触れる、パンツの足ぐりのゴムの感触。右手の力を緩めてしのちゃんの唇を離すと、しのちゃんは心なしか切なげな吐息をはああ、と漏らした。湿った吐息の息臭が鼻腔の奥深くまで届き、俺はそれを強く呼吸してしのちゃんの息を肺まで送り込む。
「しのちゃん、あの……」
俺がそう言いかけると、しのちゃんはさっきとは打って変わって真剣な表情でこくん、とうなずいて、腕立て伏せのような格好からベッドの上に起き上がった。俺の両足の間で膝立ちし、ワンピースの肩紐を丸っこい肩峰から外していく。ワンピースの上半分がめくれ落ち、しのちゃんの白いキャミソールの上半身が露わになる。腰のあたりでワンピースを両手で下ろし、膝をずらしてワンピースを通し足首から脱ぐ。キャミソールの、コチニールレッドのギザギザした縁取りがついた裾。その下の、白と赤のハート模様がランダムにプリントされたピンクのパンツ。
思わず唾を飲み込む。しのちゃんの両手がキャミソールの裾を掴み、おなかの上で両腕をクロスさせるようにしながら脱いでいく。しのちゃんの、ぽこんとしたふくらみが残る学童体型の裸のおなか。ちっちゃな乳輪と存在感の薄い乳首。
脱いだキャミソールをベッドの上に置いたしのちゃんが、両手を頭の後ろで組んで、唇を軽く尖らせて小さく微笑む。しのちゃん、どこで覚えてきたんだ、そのグラビアアイドルみたいなポーズ。つるんと白い腋窩、細くて華奢な腕、脇腹の上にいくつか浮き出た細い肋骨。
「ね、お兄ちゃん、こうするとちょっとせくしぃでしょ?」
幼いセクシーポーズを見せるしのちゃんのあどけない声。ちょっとどころじゃない、もう俺のおちんちんはチノパンの上からでもそうとはっきりわかるほど硬く勃起している。
「う、うん。すっごくセクシーだよ」
にこっ、と笑ったしのちゃんが、両手をほどいて下ろし、ピンクのパンツの裾を手でつかむ。ずりっ、と下げたパンツが、しのちゃんの太腿の位置で裏表のような状態になる。
「あ、しのちゃん、そこで止めてみて」
小首をかしげたしのちゃんの手が止まる。俺は、身体を少し下にずらして、しのちゃんの身体に顔を近づけた。俺の視界いっぱいに広がる、しのちゃんの8歳の陰部。どちらかといえば深めの、まだ何もはみ出していない、くっきりと伸びるしのちゃんのワレメ。肉付きの少ない太腿、その二本の華奢な太腿の間に挟まれたようになっている、裏地の膣当て―クロッチのことだ―が見える向きにまくられたピンクのパンツ。たった今までしのちゃんが履いていて、しのちゃんのワレメから溢れる小学校2年生の未熟な膣臭をコットンの生地に吸い込んだロリパンツ。しのちゃんの生のワレメとロリパンツのかすかに着色しているように見える膣当てとのコントラスト。そして、俺の嗅覚がすばやく感じ取っている、ワレメか膣当てからただよってくる、しのちゃんの8歳のおしっこ臭。
きゅっ、と、しのちゃんが腰を引く。
「もう……お兄ちゃん、くすぐったぁい」