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カツシチュー
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カツシチュー-2

ある朝、目が醒めると先生の言葉を思い出した。

それはカツカレーでもカツシチューでもなく……

死中に活あり

だった。 
先生はこういっていた。
「君たちに最後に伝えたいことがあります。今日でみんな揃うのも最後でしょう。同じ時、同じ空間を三年間過ごせたことを忘れないでください。
先生も忘れません。
これからの道でどんな困難が待ち構えていたとしても諦めないでください。

死中に活あり。

どんな時も必ずチャンスはそこにあります。
困っときは周りを見回してみてください。
そう、深呼吸でもして
空を眺めてみたり、本を読んだり、長電話してみてください。
そこらじゅうに君たちにとってのきっかけがあります。
君たちは輝いてます。
どんな状況でも。
涙してどうしようもない時でも。
君たちの選択は間違っていません。
だから、自分自身を信じて、どんな時も諦めないでくださいね。」

私の頬を涙がつたった。

進むんだ! 
夢なんてまだ始まってないじゃん! 

私はもう振り向かない。

明るい朝の日射しが背中を押してくれているようだった。
涙を拭いて私は布団を飛び出した。

そうだ!
お昼はシチューにしようか。

カツシチューに。


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