深夜の管理人室-5
銀三がつまらなそうに、
「次は、特に変わったヤツの出入りが無いなら、夜中から明日の夕方まで録画したのを持って行くぞ。」
と伝える。真理子は頷き、
「ええ、分かったわ。」
「ありがとう。」
と話す。真理子が、
「相談て何?」
とテーブルの上の空の弁当箱やビールの空缶を片付けている銀三に聞く。真理子も手伝おうとしたが、銀三は不要だと言う様に首を振る。
「中にいるヤツがな、あの拠点の。」
と言い、コンビニ袋に不要になった物を入れて台所に持って行く。戻って来ると、
「あそこから逃げ出したいと言ってんだと。」
と不機嫌そうに話す。真理子は、
「何か有ったのかしら?」
と怪訝そうに聞く。銀三はつまらなそうに、
「今まで週払いだった給料が、月給制になり外出日も有ったのに無くなったんだと。」
「他の所で給料貰って、外出日に出たまま戻らないヤツがいたんだそうだ。」
と話す。続けて銀三が、
「それに、今の生活が嫌になったとさ。」
「自由無いとかほざいてんだとよ。」
と怒りに満ちた顔になる。真理子を見て、
「ふざけた話だが、ヤツは取引出来るか?」
と話す。真理子は考え込み、
「銀三さんの情報は役立った事は確かよ。」
「でもその情報に基づいてこれから捜査するの。」
「その結果次第では取引可能だけど。」
と一旦話をやめて銀三を見る。
「でも中の彼?がやった犯罪行為の程度次第だわ。」
と続けて話す。銀三は黙って聞いていたが、
「取引出来るかどうかは未だ分からないか。」
「ヤツにはもう少し待つ様に言うつもりだ、知り合いを通じて。」
「ヤツにはヤクトリに情報流してる事言っちゃいない。」
「口が軽いヤツだからな。」
「ヤツは逃げ切れるなら、サツに行く見たい事も言い出してるらしい。」
「未だ決心していない見たいだがな。」
と話した。真理子も頷き、
「司法機関に保護を求める方が良いわ。」
「私達にもう少し時間頂戴。」
と答える。銀三は頷き、テーブルを部屋の隅に持って行く。真理子は銀三が寝る準備を始めたと思い慌てて立ち上がり、
「もう遅いわね。」
「お邪魔したわ。」
と言う。銀三が、
「服脱いで、シャワー浴びろ。」
「マンコしてやる。」
といきなり言って来る。真理子は固まり、段々と顔が赤くなる。銀三はニヤリとして、
「マンコしてぇんだろ。」
と言うと真理子は紅潮した顔を俯け、
「別に…」
と言うも銀三は、
「嘘言うな。」
と笑い、
「アンタ、帰らなきゃいけねぇだろ。」
「早くシャワー浴びろ、時間が無え。」
と続ける。真理子は、
「嘘じゃ無い…」
と呟くと銀三は、
「面倒臭ぇな。」
「俺がマンコしたい時して良いって言ったよな。」
と思い出させる様に話す。それを聞いて、ようやく真理子は衣服を脱ぎ始めた。銀三がハンガーをいくつかとバスタオルを手渡す。真理子は、衣服をハンガーに掛けるとそれを仕切りの襖の上に掛ける。全裸にバスタオルを巻き風呂場に向かった。
銀三は、押し入れから大きな厚手のシーツを取り出し畳に敷くと瞬く間に全裸になるとタオル片手に風呂場に向かった。
真理子は、少し呆然として身体に強めの温水のシャワーを当てて行く。銀三が求めてくる可能性を予想はしていたが監視カメラの確認や相談を受けていて仕事モードから突然のセックスの申し出に心が付いていかなかった。
するといきなり風呂場の扉が開けられ銀三が入ってくる。
「俺もシャワー浴びねぇとな。」
と言い、真理子の横に来る。真理子は身体をビクッとさせて少し身体を銀三から離す。銀三は気にする様子も無く、
「ちょっと貸してくれ。」
と言うとシャワーヘッドを受け取り、体にシャワーをざっと当てるとすぐに真理子にシャワーヘッドを返す。ボディソープを少しとり自分の体を手洗いする。銀三は半立ちの性器も洗う。
銀三は再びボディソープを取ると真理子の身体を手洗いしていく。首から下を余す事無く洗っていき、巨大な乳房を念入りに揉む様に洗い、真理子の股間も洗っていく。
真理子は顔を赤らめ黙って銀三のなすがままだった。銀三はシャワーヘッドを受け取り、自分と真理子をシャワーしていく。
銀三は風呂場の扉を開け、ささっと体をタオルで拭くと
「早く来いよ。」
と真理子に声を掛けて廊下に出て、四畳半の部屋の方に行く。真理子は僅かに頷き、濡れた身体をバスタオルで拭くと身体にバスタオルを巻いていく。
近くの洗面所の鏡で予め置いておいた小型の化粧ポーチを開けて簡単に化粧を直す。意識もせず自然と行った行為にふと我に帰り、
(どうして化粧なんか…)
(恋人とこれからする見たいに…)
と思ったがそのまま化粧を続けた。真理子が四畳半に行くとシーツの真ん中に銀三が仁王立ちして待っていた。真理子を見て、
「ここに寝てくれ。」
と言う。真理子は蛍光灯を見て、
「暗くして、恥ずかしいわ。」
と小声で言う。銀三は顔を振り、
「駄目だ。」
「アンタの体を良く見たいからな。」
「アンタの逝き様や逝き顔もな。」
とニヤリと笑う。真理子は何も言わず、顔を赤らめて俯いて膝間付き横たわろうとした時、スマホの着信音がする。真理子は慌てて、立ち上がりハンガーに掛けられた自分の上着に近づくと取り出したスマホの画面を見てハッとする。