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母体の神秘
【熟女/人妻 官能小説】

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母体の神秘6-4

『よし!お前たちも見たよな?今のが受精の瞬間だ!

お前たちは今お兄ちゃんになったんだよ、良かったな』

 
俺の隣りで、ガラにもなく目に涙を滲ませながら感動している松夫とは裏腹に

俺は頭が混乱して、軽い眩暈に耐えていた。

(何がお兄ちゃんになって良かったな!だよ・・・)

ママの卵子と結ばれた竹太郎さんの精子が、

ママと竹太郎さんとの子供になる受精卵を形成したのを見て

無理やり屈服させられたような、理不尽な気分に苛まれた俺は不貞腐れたが

映像から聞こえる竹太郎さんの音声は、話を先に進めようとしていた。


『そんじゃ、ここからは早送りにするから

お前たちの兄弟の受精卵が、どう変わっていくのかをとくと見ておけ』


そう言うと竹太郎さんの音声は消え

画面に殆ど動きは無かったものの、早送りで進んでいるらしかった。

画面端に表示される時間がどんどん進んで行くにつれ

受精が完了した卵子の形が、みるみる内に変化していく。


ポコン・・

ポコン・・・


と受精卵の細胞が分裂を始め

二つに分かれ、四つに分かれ、やがて細かい細胞に分割しては

ブクブクした形に融合していった。受精卵も成長して逞しくなっていた。

高速で早送りにしてるため、テンポよく進行しているが

実際には数日かかっているらしい。

その間、受精できずにあぶれた残りの精子達は

早送りしてる為、姿を捉えられないほど忙しなく動いていて

一部の残像らしきものしか見えなかった。

竹太郎さんの精子達は寿命まで長いらしい。

もう彼の雄としての圧倒的な優秀さを、俺も認めざるを得なかった。


『残念だがこの受精卵の成長はここまでだ

本当はこの後に子宮内膜にくっ付いて、着床というのをしないと

妊娠にはならないんだよ』


今の俺には理解するのが難しかったから

子宮内膜への着床の話は、完全には分からなかったけど

この成長した受精卵、竹太郎さんがママの卵に作らせた俺と松夫の弟か妹が

ママのお腹で育つことは出来ないという状況なのは、本能的な直感で分かった。


『設備の整った医療機関だったら、この受精卵を冷凍保存して

いつか成一くんママの子宮に植え付けてあげる事も出来るのだろうが

あいにく俺は医者でもなければ、それが出来る設備もないもんでな・・

松夫も成一くんも、一瞬だけデキた兄弟に挨拶しておけ・・・

あまりガッカリするなよな、またすぐ会えるかも知れないさ』


竹太郎さんが説明口調で淡々と、何か恐ろしい事を語ってる気がしたけど

俺の頭の中では、ほんの一時だけでも俺と松夫の新しい兄弟がデキた事への不思議さと

本来決して結ばれてはいけない

人妻であり母親でもある俺のママと

それまで完全に赤の他人だった筈の、俺の同級生の親父竹太郎さんが

子作りに半分くらい成功して、一生消えない絆を作ってしまった事に対する

得も言われない背徳感を噛み締めるように

そっと瞳を閉じるのだった。




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