happiness a place-2
「もう帰ろ?」
「っし、帰るかぁ。」
彼女の手を取りゆっくり歩き出す。彼女の歩幅に合わせて、彼女が疲れないように。
「でね!?数学の公式がいきなり3つ出現してさぁ!!それをあたしに解けって言われてさぁ……でもあたしは勝った!!公式という人生最大の敵に!!…って聞いてんの!?」
隣では彼女が必死にあの悪夢の説明をしている。まぁハッピーエンドだったらしい。
「あぁ、寝言で言ってたよ。」
「…マジっすか?」
「マジっす。」
「…それだけ敵は強かったってことだよ!!」
寝言を必死で隠そうとする彼女。
…それはそれで可愛いかったけど。
「寝顔可愛いかったなぁ。」
攻撃を仕掛けてみる。
「なッッ…!!ぬ、ぬぅ…。うぁぁ…。」
顔を真っ赤にして恥ずかしがる彼女。
…面白い。超面白い。
「ま、まぁ、そういう日もあるってことで…。」
「毎日行こうか?」
「…毎日行こうね!」
あぁ。と返事をすると、彼女もとても嬉しそうに頷いた。
「あの芝生は二人だけの特別な場所だね!
名前をつけるなら…はぴねすぷれいす?」
英語が英語になってない彼女。
別に名前をつける必要はないが、『あの場所』とかじゃ寂しいしな。