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扉の先に。
【教師 官能小説】

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あの日。-1


 その日、私はいつもより早く智樹君の家に着いていた。

 正確には、時間変更の連絡が智樹君のお母さんと私の間で上手く連携できておらず、予定の時間より2時間も早く着いてしまったのだ。

「先生、本当にすみませんね…きちんと連絡していなくて」
「あぁ、いえ…大丈夫ですよ。こちらも確認を怠っていたので…」

 私としては特に時間が変わっても困ることはなかったけれど、どうやらこれから智樹君のお母さんが出かけるらしく、そのために時間をずらしたかったらしい。

「すみません、家庭教師の先生に留守番なんてお任せして…」
「大丈夫ですよ。いつも通り授業をするだけですし…」
「ありがとうございます。智樹はいつも通り部屋にいると思いますので、よろしくお願いします。」

 結局智樹君のお母さんが出かけてる間にいつも通り授業することに話が落ち着き、出かけるお母さんを見送って、私は智樹君の部屋の方に向かう。

 智樹君からしたら、2時間後だと思っていた勉強の時間が、早まる事になるのだから嬉しくはないと思うけど…まぁ、優秀な智樹君の事だし案外喜んだりしてくれるかな?

 智樹君の部屋の前まで来るとドアが少し開いていた。中の様子がほんと少し見えて、なんとなくいきなり入るより、ゆっくり入ったほうがいいかな、と。なんとなくの気持ちで中を覗いてしまった。

 部屋の中にいる智樹君はいつもの勉強机に向かい、椅子に座っていた。
 もしかして…また勉強?ほんとに偉いなぁ…
 一瞬だけそう思ったけれど、よく見ると様子が違う。

「はぁ…はぁ……ぅっっ……」

 息を荒くさせて、肩を上下させながら体を動かしている。正確には体ではなく、手。手で何かを握り、必死に上下運動を繰り返していた。その上下運動が激しくなればなるほど、智樹君の呼吸は乱れ、顔は普段から考えられないほどに間抜けな顔になっている。
 快楽に取り憑かれた顔。何かを考えながら、その手を動かすことだけを考えている顔。普段の優等生の智樹君からは想像もできないような乱れた、卑猥な顔。
 私はそれほど経験は多くないし、実際に「それ」をしているのを生で見るのはほぼ初めてだけれど、さすがに何をしているのかすぐにわかった。

 智樹君はオナニーをしていた。


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