念願の戴・処女-2
学校での姿とはまた違う恭子を見て、修は益々恭子のことが好きになった。一緒に遊園地で遊び楽しみを共有し距離がグッと縮まったように思えた。
(今瀬を俺のものにしたい…)
そう思った瞬間、童心の恋愛からいよいよ殻が破れる。本来の願望、恭子の処女を奪うと言う目的が蘇る。風でチラチラ見えるフトモモ、程よく膨らんだ胸、初々しい唇…、段々といやらしい目で恭子を見るようになる。
(親が帰ってくる前に家に連れ込んで…)
朝から遊園地で遊んだ為、もう充分楽しんだ。ここは早めに切り上げて家に連れ込もう、そう決めた。
恭子と修の思惑は見事に重なった。恭子もそろそろ遊園地を切り上げてと思い始めていた。恭子もいよいよセックスを意識し始めていた。
(どうやって家に行く口実作ろう…)
そればかり考えていた。しかしあれこれ考えても仕方ない、もう心を決めてストレートに言う事にした。
「高梨くん…、私、高梨くんのお部屋見てみたい…」
自ら家に来たいと言うとは思っていなかった修は少し驚く。
「俺の部屋?い、いいよ?」
何で?とは敢えて聞かなかった。このまま受け入れた方が手間が省けていいと思ったからだ。
(今瀬から言ってくるなんてラッキー♪よし、今瀬の処女は貰った!)
家に来てもいいと言われ嬉しそうな顔をした反面、少し緊張感を覚えた。
2人は遊園地を後にし、バスを乗り継ぎ修の家へ向かう。
「お邪魔しまーす…」
玄関に入る恭子。
「ハハッ、誰もいないから畏まらないで。」
「ンフっ、うん。」
「さ、こっち。」
修は2階の部屋へ招き入れる。
(男の子の部屋、初めて…)
訳もなくドキドキした。
「あ、意外と片付いてるんだね。」
修の部屋を見渡して言った。
「意外とって、散らかってると思った?」
「アハ、ゴメン。そうだよね、高梨くん、几帳面だもんね。」
舌を出してそう言った恭子が可愛くて仕方がなかった。
(くそっ、やっぱ可愛い!)
2人はベッドに並んで座り、遊園地での事を思い出し会話な花を咲かせる。
「また行こうね!」
「うん。」
好きな男と約束ができた事が嬉しかった。今度は観覧車の中でキスがしたいな、そう思った。それを実現する為には修と特別な関係にならなければいけない。修は自分を受け入れてくれるか心配だった。恭子はまた緊張感を思い出した。