ご主人様は中学生。-7
うぐッ…苦しいって!!
「んんん〜…!!」
息が出来ない…!!精一杯の力で鷹也の胸を叩く。この状況を鷹也がやっとわかってくれて、新鮮だと思われる空気を吸い込めた。
「ッはぁッはぁッく…るしかっ…たぁ…」
「ご…めん」
うわぁ…絶対あたし顔赤いわ。恥ずかしい…!!
鷹也から顔が見えないように下を向く。
「佐里…」
「な…に…」
「俺さ…拒否られると思ってたからさ…今すっげ-嬉しい…」
「…」
ゆっくり顔を上げると、鷹也も顔が赤くて…照れくさそうに笑ってた。
「…余裕なのかと…思ってた…」
ソフトキスもDチュウも自然とされたから、てっきり余裕綽々でしてるものだと。
「…んなワケね-よ…」
本当に違うらしい。鷹也の顔見ればわかる。すっごい照れてて、人の顔見ないもの。
「あんまり見んなよ。恥ずかしいから…」
「わッ!!」
鷹也の手で目を隠された。
「やッ…ちょっと手離してよッ」
「嫌だ。」
「は-な-せ〜〜!!」
「わかったよ。そのかわり…」
「えぇッ!?」
いきなり180度向きをかられ、鷹也があたしを後ろから抱きしめる。
「これなら俺の顔が見れないな。」
勝ち誇ったように言われましても…この格好、割と恥ずかしいのですが。ましてやあたしらカップルでもないし…。
「…ひゃッ!!な…に?」
何やら首筋に生暖かいものを感じる。
鷹也の舌だ。
「ちょっ…嫌だってばッ。」
首筋から耳まで舌が這う。
「ッ!!」
背筋がゾクッとする。初めての感覚。
「あッ…んッ」
耳たぶを舐められて、自分じゃないような声が出た。
「嫌ぁッ…鷹也ッやめッあッ」
鷹也の手が胸に伸びる。「ちょ…ッ」
痛くならないよう、撫でるように優しく揉む。
「ッ…鷹…也ぁッ……嫌だよぉッ」
気付いた。
丁度腰の所に、熱い物が当たっている。
鷹也のソレは明らかに“あたし”を求めていた。あたしは怖くなった。
年下だと思ってた人が、ちゃんとした男の人で。今になって足が震える。
「…ごめん…悪戯しすぎた…」
鷹也はそんなあたしに気付いたのか…またギュッと抱きしめた。
鷹也は頭をあたしの後頭部にコツンと当てる。
「もう嫌がる事はしない。」
「……。」
「…佐里…好きだよ…」
俺の事、男として見てないのは知ってたと鷹也は付け足した。
「それでも…いい。今はそれでいい。これから俺を男として見て…」
「…う…ん。」
「今日はそれで十分だ…。」
「え?」
鷹也のソレは中に入りたいって自己主張してる。そんな状況でも、満足だって言えるの?
こんな状況でも、本能より理性のが上回ってるっていうの?
何で…こんなに大人なの?
「…んで?」
「ん?」
「何でそんなに優しいの?」
「何でって…好きな人だから。大事にしたい…」
“好きな人”って言葉にドキッとした。
「…じゃあ…責任取って?鷹也のせいで…体が熱い」
「ソレって…」
「こんな体のまま家に帰れっていうの?」
「…いいの?」
「…責任取ってくれないの?」
「取る…」
こんな気持ち変かな?
確かにチュウされて胸揉まれて、体が熱くなったのは本当。