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[姦獣共の戯れ]
【鬼畜 官能小説】

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純粋な願い-2



『あれ?この駅って……?』


全員が集まったそこは、涼花を追って降りた駅だった。
涼花が明日香を見かけて、そして二人で……。
まだまだ新しい記憶は男共を奮い立たせ、それと同時に冷静さを取り戻させてくれる。


『……オマエら、ちょっと歩くか?』


鈴木を先頭に、男共はあの二人が歩いた道を進んだ。
綺麗なポプラ並木にカラスの糞で汚れた歩道。
シマウマの大群のように駆け抜けていく自動車と、それらを強制的に指示する信号機。
よくもこんな街中で拉致をしたものだと我ながら呆れもするが、こんな場所でも成功させた自分達の技量を改めて認識するのも吝かではない。

……と、進行方向に一人の女性が立っていた。
あちこちを指し示しながらマイクを握って話してる向こう側にはカメラマンが立ち、その女性を撮影していた。


「こちらの角の部分が、防犯カメラの死角になってしまってたんです。ですから……」


その女性はグレーのスーツを着て、長い黒髪を後頭部にキュッと束ねている。
身長はそれほど高くはなく、陽光を反射する真っ白な肌がやたらと眩しく見えた。


『……明日香の失踪事件の報道か?わざわざ現場まで出向いてご苦労……!?』


フッ…と、振り返った女性を見た男共は、一瞬にして心を奪われた。

ゆるりと弧を描く長い眉毛。
クッキリとした二重瞼の切れ長な瞳。
鼻先がツン!と高くなった鼻。
真っ白な前歯が映える大きめな唇。

個々のパーツの自己主張は強いものの、それらが適地に並んだ顔は実に美しく、そして幼過ぎるくらいに可愛らしい。


「……はい、そうですね。明日香さんも涼花さんも、誰からも愛されている方のようです。インタビューさせて貰えた方々は一様に、「早く見つけてほしい」「どんな些細な事でも構わないので情報提供してほしい」と仰られていたのが印象的でした」


どこまで自力でやっているのか知らないが、あの女性は明日香・涼花の失踪事件に探りを入れているようだ。
いわゆる報道記者なのだろうが、捜査に加担するような行動をとっている彼女は、男共の《敵》である。


『……車取って来ます』

『急げよ。でも目立つな。この場所は防犯カメラに映ってるはずだ』


伊藤と佐藤は慌ててると気取られぬ速さで歩き、箱バンと軽自動車に乗ってきた。
それと同時に、その女性達は道路脇に止めていたミニバンに乗り込み、現場を後にしだした。
それぞれに別れた男共はそのミニバンを追い、その女性の追尾を始めた。


『一瞬しか見えなかったけど、あの女、メチャクチャ可愛かったですよね?』

『クククッ!オマエは自分のチンポを信じねえのか?《彼女》を見てガッチガチのビンビンに勃起してんじゃねえかよお』


テレビ局の看板女子アナを拉致するのは難しいが、あんな現場を走り回っている〈二流〉ならばイケる。
いや、あの可愛らしさは《一流》だ。

彼女は進むべき道を間違えている。
大したメイクもせずにカメラの前に立つような、そんな女性で収まってはいけない。
原稿も碌に読めない体たらくを曝しておきながら、身の程を弁えずに芸能人面をしている連中など、彼女の天然の美しさを持ってすれば一蹴に伏せられるだろう。
それが証拠に男共の股間は、全員が両手を上げて喝采を送っているではないか……。


『やっぱりアソコに入ったか……』


彼女を乗せたミニバンは、某テレビ局のビルに
入っていった。
報道に携わっているのであれば、普通の時間に仕事が終わり、普通の時間に帰宅……とはならないはず。


『……なに観てるんですか?』

『動画サイトだ。彼女が出てる番組を見つけりゃあ名前とか分かるだろ?』


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