覚醒、欲しがる未亡人 本間佳織B-4
佳織は自らの口元を手で抑える。
声を我慢することがもうできそうになかった。
自身が絶頂に達するまでの階段をかけ登っていることがわかったからだった。
揺れる電車で足を踏ん張っているが、膝は内側へと曲がり、男に体を支えられていなければ立てなさそうなほどだ。
佳織の横に立つ男は、目を充血させ、その痴態を凝視し、自身の勃起したそれを隠すように、股間を押さえつけている。
「はっ、ぁっ…あっ…」
「声、変わってきたね、痴漢にいじられながらイッちゃうの?」
(ーーーあぁ、嫌…!何で、こんな電車の中で…!)
「超エロいよ」
痴漢の、大したことのない言葉に、もはや反応してしまう。
「はっ、…んん、んっ、あっ」
「イク?」
「ーーんんんっ…!!」
視界がぼやけて、ちかちかと、目の前が点滅したようになっている。
(だめなのにっ…!!や、だっ…!!)
佳織は痴漢の手を太ももで挟み込み、絶頂に達してしまった。
痴漢は佳織の絶頂に気づくと、一番敏感なそこに当てていた中指をぬるり、と佳織の中に侵入させる。
「んんんんっ!!」
イッたばかりなのに、膀胱の裏側を急に撫でられて、痴漢に体を支えながら大きく体を震わせて、痴漢の股間に臀部を押し付けるような形になってしまう。
腰ががくがくと震え、もはや、痴漢を愛撫するような腰の動きにさえ見える。
「すげぇ、お尻でチ×ポ圧迫されて気持ちいい。ここ擦ると、いいの?」
(やだ、やめてぇっ…!!)
佳織はまたもや、しかもあっという間に絶頂に達してしまう。
口元を抑え、顎をあげて、男にもたれ掛かるような体勢になる。
目尻からはぽろぽろと、涙が零れていた。
知らない男に下半身を好き勝手にされ、その痴態を見られーー
佳織はこの場からすぐにでも逃げ出したかった。