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ショールーム・立てこもり
【鬼畜 官能小説】

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序章-1

 相模原市は神奈川県北部に位置する政令指定都市で、境川を挟んで東京都町田市と隣接している。
 横浜市を起点とする16号線が南区に入ると起伏のないほぼ直線道路で、別名東京環状と呼ばれてはいるが、『16号』で親しまれているので、この名称を使う人は希だ。
 この街道沿いにはイオンやニトリがあり、各種量販店やファミレスが並び、道路自体が巨大ショッピングモールといってよい。
 朝の通勤ラッシュのピークを過ぎた今、その大型商業施設はゆっくいりと始動しようとしていた。ただ平日のためか、土日の慌ただしさはない。バイト先に向かう女子大生も、掃き掃除をする店舗従業員も、その動作はどこか緩慢にみえる。洗車をする中古車販売店の男たちの手はいっこうに動かず、口だけがパクパクと開閉を繰り返している。
 そんな東京環状沿いのユニクロとマクドナルドに挟まれた地に、住宅設備機器メーカーリナックスのショールームはあった。

 朝10時の開前に前に、6人の女性コーディネーター(商品説明やアドバイスをするスタッフをリナックスではそう呼ぶ)が忙しく動き回る。今日の予約を確認したり、パソコンやタブレットを立ち上げたり、観葉植物に水をあげたり・・・それでも平日のためかどこかのんびりムードが漂う。実際オンラインを含めて数件の予約しか入って入っていない。

 十数人のコーディネーターを抱える相模原16号店も、今日の出勤は6人だけだ。
 二十代から三十代前半の全員が美しい女性だった。接客業らしく薄化粧で、ロングヘアーはアップに結い、セミロングはポニーテールにまとめている。
 黒無地のタイトスカートにグレーのチェックのベストが制服で、一見地味な印象だが洗練されたデザインで、落ち着いた店内と柔らかな間接照明によく映える。
 控えめな色使いも首元にリボンをつけたりスカーフを巻いたりと、それぞれがお洒落を楽しんでいた。







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